研究課題/領域番号 |
07305001
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西永 頌 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10023128)
|
研究分担者 |
白石 賢二 NTT基礎研究所, 材料物性研, 主任研究員
伊藤 智徳 NTT LSI研究所, 宮沢特別研, 主幹研究員
大野 英男 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00152215)
中山 弘 神戸大学, 工学部, 助教授 (30164370)
一宮 彪彦 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00023292)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
1996年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1995年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
|
キーワード | 分子線エピタキシ / 再構成構造 / 自然超格子 / 有機金属気相エピタキシ / 第一原理計算 / 原子ステップ / モンテカルロシミュレーション / 表面拡散 / 核形成 |
研究概要 |
本研究は平成7年度と8年度の2年間にわたって行われ、最終報告会も含め6回の研究会を行った。本研究では、エピタキシャル成長時、原子スケールでの原子の動きを明らかにする目的で理論家と実験家が協力して研究を進めた。先ず結晶表面の構造を原子スケールで明らかにし、そこに原子が飛来したときどのように振舞うかを明らかにする目的で第一原理量子論計算を行った。その結果、原子配置の決定に際し、エレクトロンカウンティングモデルが良く合うことを明らかにした。次にこのような表面において原子がどのように拡散し結晶にとり込まれて行くかを明らかにするためモンテカルロシミュレーションを行った。これにより、GaAs(001)面において、A-stepとB-stepがどのように振舞うかを明らかにした。さらに、従来行われて来なかった二元結晶の分子線エピタキシの様子をモンテカルロシミュレーションにより調べ、単元素子とどのように違うかについて議論した。原子ステップはエピタキシャル成長時、条件により集合したり分解したりし、成長を強く左右する。そこで、成長時の原子ステップの振舞を統計力学的現象論により解析した。この結果を実験結果と比較することによりステップのスティフネスを計算することができた。又、半導体の融液の振舞を理解するため分子動力学法によりシミュレーションを行った。 実験についてはシリコン表面における成長原子の振舞を走査型トンネル顕微鏡を用いて調べ、表面再構成構造と二次元アイランドの形状、原子の付着、離脱のしやすさの関係等を明らかにした。また、GaAsを例にとり、成長表面で原子が結晶にとり込まれるまでどの程度移動できるかをmicroprobe-RHEED/SEM MBEを用いて調べた。それによると、As圧によりその距離が大きく変わること、二つの面間での拡散の方がAs圧によって反転すること等が明らかになった。 まだ、理論と実験の間には差があるが、お互いの討論により、ある程度このギャップはうめられたものと考えられる。
|