研究課題/領域番号 |
07305030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 邦男 京都大学, 工学研究科, 教授 (20025927)
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研究分担者 |
西垣 安比古 広島工業大学, 環境学部, 助教授 (10208168)
奥 哲治 大阪産業大学, 工学部・環境デザイン学科, 講師 (00224147)
伊従 勉 京都大学, 人間環境学研究科, 助教授 (00151689)
前田 忠直 京都大学, 工学研究科, 講師 (20111940)
前川 道郎 大阪産業大学, 環境デザイン学科, 教授 (30026736)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 場所 / 建築論 / 空間 / 同一性 / 場所性 / 実存 / 建築 |
研究概要 |
本研究においては、(1)具体的個別的な課題に各研究者が論及してそれぞれの「建築的場所」像を呈示すること、(2)これら多様な「建築的場所」像の展開を、従来の建築思想の流れや隣接する諸学問領域とのかかわりを射程に入れた上で、建築的「場所」概念の基礎的な枠組みや研究方法に論及して基礎理論を呈示することに努めた。その際、(1)と(2)の研究が相互に支え合うものとして各研究者間で自覚され、報告がまとめられた点にその特色を有する。(1)の個別的具体的研究の課題は、西洋近世ルネッサンス建築理論(松本)、西洋近代フランス建築理論(白井)、ジョン・ソーンの建築(内丸)、ル・コルビュジエの建築(河内)、ルイス・カーンの建築(前田)、西洋近代ドイツ教育思想(奥)、北ユーラシア民家(垂井)、朝鮮民家(西垣)、日本の集住(土井)、朝鮮民家(西垣)、沖縄の祭忌(伊従)、江戸時代教育施設(島岡)等にわたり、多様な成果をえた。各報告においては、それぞれの建築的現象の意味発生の核心に「場所」概念が位置し、「場所」概念の重層する豊かさが確認された。(2)の基礎理論の研究では、建築論における空間論から場所論への展開(前川)、「場所」概念の多様性についての哲学等隣接学問領域での展開の概観(前川)、総括としての建築的「場所」概念の基礎理論(加藤)の構築という成果がもたらされた。これらは、人間存在のあり方と建築的現象のあり方とに共通する地盤の核心に「場所」概念があることを確認するものである。この確認が(1)の各研究者の多様な論考にひとつの共有の方向を与えた。報告書掲載の諸発表の論考は、建築的場所論の多様な展開と基礎的な核心についての呈示の成果である。
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