研究分担者 |
影本 浩 東京大学, 大学院・工学系研究科部, 助教授 (40214275)
小寺山 亘 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80038562)
高瀬 悟 広島大学, 工学部, 講師 (10253105)
高木 幹雄 広島大学, 工学部, 教授 (00038556)
信川 寿 広島大学, 工学部, 教授 (60034344)
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研究概要 |
超大型海洋構造物をより経済的に設計する方法の1つとして,波強制力の極小化が考えられる.本研究では,種々のタイプの浮体式海洋構造物について,与えられた制約条件の下にその波強制力が極小となるように水面下形状を求めるための実用的方法の確立を目的として,平成7年度から2年間にわたり, 1)最適計算法の調査研究 2)浮体式構造物の2次元断面形状への最適計算の適用 3)2ロワ-ハル型浮体式構造物への最適計算の適用 4)超大型海洋構造物(コラム支持型)の水面下形状への最適計算の適用 5)超大型海洋構造物(ロワ-ハル型)の水面下形状への最適計算の適用 などの題目について研究を実施し,その成果をとりまとめた.すなわち,1)超大型海洋構造物の要素浮体については,本研究で示した最適化手法を用いると,与えられた波周期において波強制力を小さくするような水面下形状を求めることは可能である.2)また,同様な手法により波の透過係数を小さくする形状を求めることも可能である.3)一方,超大型海洋構造物の全体に作用する波強制力を小さくする場合,最適計算における目的関数を複雑なものにすると,計算に要する時間とメモリーが膨大なものとなり実用的ではない.ここでは,波の攪乱に基づくいわゆるDiffraction力を無視することで目的関数を表し,最適形状を求める方法を提案した.4)しかし,Diffraction力を無視して求めた最適形状について模型実験を実施したところ,波周期に対する波強制力は定性的には一致するものの極小の波強制力を与える波周期に差異が認められた.この点の改良については今後の課題としたい.
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