研究分担者 |
小澤 一雅 (小澤 一雄) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80194546)
前川 宏一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80157122)
田辺 忠顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50144118)
國島 正彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00201468)
魚本 健人 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80114396)
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研究概要 |
本研究は,環境への負荷を低減するために,コンクリート構造物のリサイクルシステムのみならず,コンクリートによる資源のリサイクルシステムを開発することを目的としている。資源の有効利用を図ったコンクリートを「エココンクリート」と定義し,その実現のための方策を技術面および制度面から検討し,以下の成果が得られた。 (1)利用可能な資源の調査および分析 解体された構造物から得られるコンクリート塊・コンクリート塊から得られる再生骨材・JIS規格から外れる石炭灰・スラッジ水・骨材微粉末・下水汚泥や一般家庭からのこみ等から製造されるエコセメントの品質に関する調査分析を行った。その結果,現在のコンクリート材料としての規格や基準を外れる資源でもコンクリートとしてのの要求品質を満足させることが可能であり,十分に利用可能性を持つものが存在することが判明した。 (2)基準類の整備 コンクリート構造物をコンクリートの要求品質に基づき分類し,性能照査型の材料評価基準を構築した。これにより,受入可能な材料の幅が広がり,現在の規格や基準を満足しない廃棄物や副産物に対しても利用可能性や適切な用途を評価することが可能となった。 (3)リサイクルを円滑に進めるためのシステムの設計 リサイクルを円滑に進める為には,コスト・流通・情報交換・行政等を整備する必要がある。現在のこれらの状況を調査分析するとともに,これら全体システムの設計と将来の政策展開への提言を行った。
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