研究分担者 |
荒井 克彦 福井大学, 工学部, 教授 (00115289)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50093175)
龍岡 文夫 東京大学, 工学部, 教授 (70111565)
諸戸 靖史 八戸工業大学, 工学部, 教授 (00105545)
飯塚 敦 金沢大学, 工学部, 助教授 (40184361)
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研究概要 |
ジオシンセティックスを補強材に用いた土構造物は,仮設構造物としてばかりではなく,永久構造物としても用いられつつある.本研究課題は,ジオシンセティックスによる補給メカニズムの解明を目的として,1996年7月から10月にかけて金沢市太陽が丘造成現場内において,実大の補強盛土変形・破壊実験を実施した.実験盛土は,高さ5m,奥行き7m,幅15mであり,ジオシンセイティックスを10層にわたって敷設した.盛土の片側には,60度の傾斜を持つ逆斜面を構成し,その反対側では,補強部分にプレストレスを作用させて,単純梁形状,方持ち梁形状を実現した.最終的には,補強材のジオシンセティックスを上段から順に切断し,補強構造物を破壊たらしめた.また現場では,施工途中から,各種の原位置測定試験,試料を採取しての室内試験を実施し,材料特性を把握した.さらに有限要素法を用いた数値シミュレーションを実施し,ジオシンセティックスによる補強効果を詳細に検討した.ジオシンセティックスによる補強効果は,土材料の拘束効果とダイレタンシー特性と密接に関連していて,せん断に伴って膨脹しようとする土をジオシンセティックスが拘束することによって,強大な剛性と強度を発現することが明らかとなった.従って,土の締固め度合いとジオシンセティックスによる土の包み具合が,補強効果発現に重要であることがわかった.プレストレスの載荷は,ジオシンセティックスによる土の包み込みに効果があり,その結果,補強構造物の剛性と強度を向上させていることが分かった.
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