研究課題/領域番号 |
07307021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
加藤 喜郎 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20060452)
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研究分担者 |
岡本 明 新潟大学, 歯学部附属病院, 講師 (10143786)
井上 廣 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (50067047)
前田 勝正 九州大学, 歯学部, 教授 (00117243)
河野 篤 鶴見大学, 歯学部, 教授 (00064345)
下河辺 宏功 北海道大学, 歯学部, 教授 (20014011)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
1996年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
1995年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
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キーワード | 露出歯髄 / 高分子系歯髄保護剤 / 抗菌剤 / リン酸4カルシウム / 象牙質接着界面 / 遅延型アレルギー / グラスアイオノマーセメント / OCC / 創傷治癒 / 抗歯剤 / キャスタブルセラミックス |
研究概要 |
1)加藤はCa(OH)_2を添加・試作した高分子系歯髄保護剤の諸性質の検討結果から適当と思われる条件を選択し、カニクイザル露髄面に応用し、最長90日間の病理組織像を観察し創面の治癒態度について検討した。その結果、Ca(OH)_2の添加場所や濃度によっては歯髄刺激性はほとんど無く、硬組織誘導能も高いことが判った。2)下河辺と池田はスコッチボンドマルチパ-パスを加え乾燥状態と歯髄内圧想定下で実験を続行した結果、後者の条件では接着界面に空隙が生じ、接着強さも低下することが判った。3)中沼は試作ボンディング剤の直覆効果について検討したところNPG agentは応用できるが、5MTYAは不適当であること、封鎖性が重要であることを確認した。4)冨士谷は各種接着システムの処理剤やモノマー組成、硬化時間や重合度などが露髄部の治癒に大きく影響すること、とくに硬化が遅いモノマーによって歯髄組織内にハイブリッド層を形成するものは、治癒が遅れることを明らかにした。5)真鍋はモノマーの局所刺激性および接触性皮膚炎の有無をモルモットの皮膚を用いて検討したところ、HEMAを含有する市販ボンディング剤に強度の遅延型アレルギー反応が確認された。6)河野と坂本はOCC被着面にAl_2O_3サンドブラストまたはシランカップリング処理後、加熱処理を行うとパナビア21EXならびにスーパーボンドC&Bの接着強さと接着耐久性が向上することを明らかにした。7)岡本は光硬化型裏層用GIセメントにメトロニダゾールを主成分とする混合抗菌剤を添加した歯髄覆罩剤の接着性について検討したところ、その添加に伴い物性が低下し、その程度は材料によって異なることを明らかにした。8)滝は2種類の銀イオン溶出性高分子系歯髄保護剤を試作し、硬化試料浸漬液について検討した。その結果、HeLa細胞はコントロールと類似の増殖度を示し、変異原性も認められなかった。9)前田はリン酸カルシウムを基材とするセメント(4CPセメント)と骨原性細胞を共培養した結果、セメントと直接して硬組織形成が生じることを超微細形態学的に観察した。10)井上と泉はGIセメントと象牙質の接合界面にはセメントによると思われるコラーゲン線維密度減少層を認めた。この層では、線維が一部変性し、界面に対し垂直方向に配列していたが線維間にセメントマトリックスは認められなかった。
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