研究課題/領域番号 |
07307026
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 神戸市看護大学 (1996) 広島大学 (1995) |
研究代表者 |
中西 睦子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00070681)
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研究分担者 |
弘 睦夫 東亜大学大学院, 総合学術研究, 教授 (80033504)
荒川 靖子 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50167996)
志自岐 康子 都立医療技術短期大学, 看護学科, 助教授 (60259140)
水流 聡子 広島大学, 医学部, 助教授 (80177328)
横尾 京子 広島大学, 医学部, 助教授 (80230639)
片田 範子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (80152677)
南 裕子 兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (70094753)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | インフォームド・コンセント / 決断のゆれ / 看護婦役割 / 信頼関係 / 自己決定 / 知る権利 / 対処 / プライバシー / インフォーミング / 納得 / 患者・医療者関係 / 役割期待 / 意思決定 / 対処行動 |
研究概要 |
インフォームド・コンセント(以下ICとする)に関して、Medlineおよび医学中央雑誌等から検索された1980年以降の文献66編を選び、つぎの4つの観点、1)概念・原則等、2)形式上の実行と現実とのずれ、3)決断のゆれ、4)看護婦の役割からレビューを行った。ついで、医師・患者・看護婦を1組とする面接事例6組18人からえた情報を分析し、ゆれに関する医療者側要因と患者側要因を同定した。前者では「情報の質」「情報提供の仕方」「提供される情報のズレ」「悩みへの対応」「プライバシーを侵す環境」が見られ、後者では、「情報提供への親や妻の関与」「病気の性質とライフイベント」、自覚症状のない「身体状況」「誰かに相談する時間がない」などが認められた。とくに患者の家族がどう関与するか、患者のライフイベントがどうなっているか、そのときの身体状況はどうだったかが大きく関与している。同意にいたる最終決断を促す要因としては、医療者側では「患者の対処への支持」が見られ、とくに「看護婦の対応:関心をよせる;親身に話を聞く;決断の妥当性を保証する;医師に働きかける」行動は有効であることが示唆された。一方、患者側には、「ジレンマへの対処能力」「納得への猶予期間の適当な長さ」などの要因が見いだされた。 最後に、これらの結果にもとづいて、「ゆれ」をめぐる諸要因の関係構造をゆるやかな概念枠組みとして構築し、大まかな量的情報をうることを目的として患者対象に「ゆれ」調査を行った。調査票配布数261部に対して164人からえた回答によれば、対象の2割弱に「ゆれ」が存在した。調査の結果を、1)ICの実態、2)「ゆれ」の存在と3)プロセス、4)患者が期待する看護婦の役割の観点から分析し、看護婦の基本的役割として、1)医療チームのコーディネータ役割、2)患者の知る権利を擁護し医療への参加を促す役割、3)患者や家族を精神的情緒的に支援する役割が取りだされた。
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