研究分担者 |
菅原 研次 千葉工業大学, 工学部, 教授 (00137853)
坂部 俊樹 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60111829)
菊野 亨 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (50093745)
海老原 義彦 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (00101155)
石田 亨 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20252489)
程 子学 会津大学, コンピュータ理工学部, 講師 (40254049)
小野 良司 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10271991)
柴田 義孝 東洋大学, 工学部, 助教授 (80129791)
滝沢 誠 東京電機大学, 理工学部, 教授 (80188119)
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研究概要 |
本研究では,現在の堅い情報処理システムの限界に対してブレークスルーをもたらす「次世代のやわらかい総合情報処理システム」の基本的構成論を確立することを目的とし,以下のような研究実績を得た. (1)「次世代のやわらかい情報処理システム」の基本概念・モデルを提唱し、これに基づいてやわらかい情報処理システムのための基盤技術となる,次の3つの基本概念とモデルを構築した:(a)やわらかいネットワーク・アーキテクチャ,(b)やわらかいヒューマンインターフェース,(c)ソフトウェアのやわらかい開発法. 具体的には,(a)に対して,まずやわらかいシステム一般の概念を確立し,位相理論に基づいてやわらかさに関する評価理論を構築し,次に分散人工知能の観点から,協調的問題解決とやわらかいネットワーク・アーキテクチャの関連性を理論的に検討した.(b)に対して,まずマルチメディアを有効に利用した仮想現実感に基づいたコミュニケーション機構とその技術的実現を行い,次に情報メディアの体系化・形式化を図り,やわらかいインターフェースの新たな展開を図った.(c)に対して,まず,やわらかい開発法に対するソフトウェアプロセスの形式理論を確立し,その実践的評価を行なった.また,やわらかさの概念を採り入れた代数的仕様記述法とその効率的実現手法を理論と実際の両面から確立した.さらに,グラフ理論の手法を応用し,分散・並列処理アルゴリズムの高速化手法を理論的に検討し,次世代の情報処理に即したコミュニケーションプロトコルのやわらかい合成法を理論と実際の両面から確立した. (2)(1)の基盤技術に基づき,「やわらかい情報処理システム」構成論の基礎を確立した. (3)やわらかい情報処理システムの基本モデルを試作し実験することにより,本構成論の妥当性を実証した.
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