研究課題/領域番号 |
07358010
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研究種目 |
総合研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
斎藤 寛 長崎大学, 医学部, 教授 (80004901)
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研究分担者 |
広瀬 幸雄 名古屋大学, 文学部, 教授 (10117921)
北村 喜宣 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (20214819)
日野 茂雄 鳥取大学, 医学部, 教授 (70012763)
住友 恒 京都大学, 工学部, 教授 (20026040)
池田 三郎 筑波大学, 社会工学系, 教授 (40026307)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1995年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 環境要因 / リスク / インフォームドコンセント / リスクコントロール / 健康影響 |
研究概要 |
研究課題「環境要員健康影響のリスクコントロールと市民のインフォームドコンセント」に関して平成7年度には2回の研究集会を開催した。 1)わが国の過去の代表的な環境健康影響問題である水俣病、イタイイタイ病を取り上げ、、研究者、地元住民、行政の相互のかかわり合いかたについてレビューを行った(斎藤・北畠)。 2)上水道の発ガンのリスクは、ある特定の物質に発ガン性があるとの指摘があっても、これが直ちに特定の人間集団の健康問題とはならない。その発ガン物質が誰に侵入するのかが特定されないからである。しかし、特定の水源地からの上水道中のある物質がヒトの発ガンを高めるとすれば問題はまったく別になる。この場合には、その上水道の供給を受ける市民が特定されることになるからである(住友)。 3)日本人は上水道水の発ガンリスクはゼロでなければならないと考えているのだろうか、それとも産業保健の場で行われているような許容量、最小作用量のような考え方を容認しているのだろうか。リスクコミュニケーションの観点からの検討が必要(池田)。 4)長崎県下ではHTLV-1キャリアーの女性が分娩をしたとき、県下の産婦人科医が十分なインフォームド・コンセントのもとに母乳をやめ人工栄養とすること勧告するることして5年経過した。これにより母から子へのウイルス感染がおさえられることが明確になったが、インフォームドコンセントがどのようになされたかが報告された(日野)。 5)環境関連法案の施行に対する自治体のスタンスを複数の自治体で比較してみると、非常に大きな違い(差)が存在した。その理由についてはなお検討を要する(北村) 6)環境問題に関する市民の行動変容規因要因についての最新著書をもとにした詳細な報告(広瀬)。などの報告がなされ、きわめて刺激的かつ学際的な検討となった。
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