研究課題
総合研究(B)
細胞内蛋白分解の実体を明らかにするための重点領域研究「蛋白分解のニューバイオロジー」を開始するにあたり、種々の準備を行った。(1)蛋白分解の領域の現時点での問題点と今後の展望の分析本重点領域は2つの計画班と公募研究で推進するが、研究は各自がこれまで進めてきた研究をそのまま強力に推進するだけでなく、テーマを決めて班全体として解決に向うテーマを設定するつもりである。そのためには各研究分野で現在の問題点を明確にするとともに、今後の研究の動向を見定める必要がある。そのため、プロテアソーム、カルパイン系、リソソーム系の3大蛋白質分解系、ならびに蛋白質の寿命決定機構、プロテアーゼ作用と細胞機能、プロテアーゼ作用と病態、の6点にテーマを絞って専門家2人が講師となり勉強会を開いた。その結果、今後の大きな問題点として蛋白の寿命を決めるシグナルの同定、蛋白分解の高感度測定法の開発、特異的および非特異的阻害剤の開発等が今後の焦点として浮かび上がった。(2)公募研究課題として望ましい研究の分析上記の勉強会の結果をふまえ、重点領域研究を推進するためにふさわしい研究テーマを検討した。その結果、本領域全体としてのレベルの向上も極めて重要ではあるものの、公募研究についても上記のような焦点を絞った研究テーマを中心にするべきであるとの意見で一致した。これをもとに、今後は毎年ある程度テーマを変える可能性はあるものの、中心課題に合った公募研究と計画研究とで本重点領域研究を運営することでまとまった。
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