研究課題/領域番号 |
07404010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸塚 洋二 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011712)
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研究分担者 |
福田 善之 (福田 義之) 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (40272520)
塩澤 真人 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (70272523)
伊藤 好孝 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50272521)
西川 公一郎 東京大学, 原子核研究所, 教授 (60198439)
大山 雄一 東京大学, 高エネルギー物理学研究所, 助手 (30213896)
井上 邦雄 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (10242166)
梶田 隆章 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40185773)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
33,600千円 (直接経費: 33,600千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 24,700千円 (直接経費: 24,700千円)
1995年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 陽子崩壊 / 超対称性 / 大統一理論 / スーパーカミオカンデ / 陽子 / 水チェレンコフ光 / チェレンコフ |
研究概要 |
本研究の目的は、超対称性大統一理論が予言するユニークな陽子崩壊モードp→νK^+を探索するものである。本モードの探索は、崩壊 ^<16>O→^<15>N^*+K^++ν、^<15>N^*→^<15>N+γ、K^+→μ^++ν におけるガンマ線とミューオンの遅延同時計測を大型水チェレンコフ装置「スーパーカミオカンデ」によって行い、大気ニュートリノによるバックグラウンドを無視できる量まで減らすことにより、もし陽子崩壊が起こっていれば確実にそれを捕らえようとするものである。そのため、まず、ガンマ線とミューオンのチェレンコフ光シミュレーターを作成し、遅延同時計測が効率よく行えることを実験し、確認した。 それをもとに、大型水チェレンコフ装置「スーパーカミオカンデ」によって得られたデータを実際に解析し、上記陽子崩壊の探索を行った。414日分のデータ解析が終了したが、上記陽子崩壊の証拠は発見できなかった。このため、解析結果は、陽子の本モードに関する寿命の下限を与えることになる。3種類の独立な解析を行ったが、それぞれの結果は、 1.ミューオンのエネルギースペクトルに陽子崩壊からくる過剰なイベントの探索: 寿命の下限;2.8×10^<32>年 2.K^+→π^+π^0の探索:寿命の下限;1.3×10^<32>年 3.本研究の主題目である、^<16>O→^<15>N^*+K^++ν、^<15>N^*→^<15>N+γ、K^+→μ^++νにおいて、 γとμの遅延同時観測:寿命の下限;1.5×10^<32>年 (本探索のため、ガンマ線、ミューオンのチェレンコフ光シミュレーターによる結果が有効に使われた。) 以上の結果は、現在までに行われた陽子崩壊のどの探索よりも厳しい結果であり、超対称性大統一理論に大きな制限を与えるものである。 また、ガンマ線放出の分岐比を調べるためのNaIカウンターの特性も系統的にはかられ、初期の性能が出ていることが確かめられた。今後本カウンターを使った分岐比決定実験を計画、実現する予定である。
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