研究課題/領域番号 |
07404039
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山岸 晧彦 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70001865)
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研究分担者 |
谷口 昌宏 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30250418)
高橋 正行 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50241295)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
20,700千円 (直接経費: 20,700千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1995年度: 13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
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キーワード | 粘土鉱物 / 単分子膜 / LB法 / 電極修飾剤 / 不斉合成 / 自己集積 / 不斉電極 / 修飾膜 |
研究概要 |
本研究では、ラングミュア・ブロジェット(LB)法によって粘土鉱物の超薄膜を作製する方法を開発し、それを電極修飾膜として不斉電極反応に応用することを目指したものである。研究は3年間に渡って行った。第1年度は、気液界面上に展開した単一層からなる粘土の超薄膜を得る方法を探索した。そのために、粘土粒子を疎水化するための様々な方法を考案して試みた。その結果、長鎖のアルキルアンモニウムでイオン交換した合成サポナイトをクロロホルム等の有機溶媒中に分散させたものが、もっとも再現性良く気・液界面において単一層からなるLB膜を可逆的に形成することを見いだした。第2年度は、このような超薄膜をLB法によってグラッシカ-ポン等の電極基板上に一層ずつ積層ていく方法を開発した。得られた積層膜は、キャストした膜と比べて均一であり、しかも層の厚さをナノメーターの精度で制御できた。膜構造は,赤外分光法、X線回折法、原子間力顕微鏡による観察等によって調べた。第3年度は、この薄膜中に電気化学活性な金属錯体をインターカレ-とさせ、その電気化学的挙動をサイクリックボルタモグラム法によって詳しく調べた。その結果、単一層からなる膜の中の電荷移動速度は、キャスト膜の場合と比較してきわめて小さいが(10^4分の1以下)、積層する層を増していくと移動速度が指数関数的に増大することを見いだした。このことより、膜中で電荷移動は膜の中の欠陥を通して行われるいわゆるホッピングによって起こると結論した。この修飾膜を用いて、ナフトールの酸化によりビナフトールを生成した。しかし現在までには、キラルなビナフトールを効率よく得るまでには至っていない。
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