配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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研究概要 |
本研究では,構造用低炭素鋼の表面にCo基自溶合金粉末をガスフレーム法により溶射した試験片を複数準備し,種々の条件で再溶融処理を施すことにより,被膜組織の性質や界面密着強度を変化させた試験片に対して回転曲げ疲労試験を行い,再溶融処理時の温度や処理時a^^¨ヤが疲労特性に及ぼす影響について検討・考察を行った.得られた結果の概要は以下の通りである. (1)再溶融処理時の,(i)処理温度,(ii)所定の温度に達するまでの加熱速度および(iii)処理温度における保持時間を適切にコントロールすることにより,通常のガストーチ炎による再溶融処理を施した試験片の皮膜組織性状と比較して,溶射欠陥の少ない良好な皮膜を得ることができる. (2)真空炉を用いて長時間の保持のもとで再溶融処理を行った溶射部材の密着強度は,高周波誘導加熱装置を用いて短時間で再溶融処理を施した場合と比較して著しく高くなる.これは,前者の場合にのみ,皮膜-基材界面に元素の拡散が起こるためである. (3)通常の溶射部材の場合には,疲労寿命のバラツキが大きく,同応力で疲労試験を行った場合にもその疲労寿命は3桁も異なる場合がある.しかしながら,加熱履歴のコントロールが可能な装置を用いて,適切な条件で再溶融処理を施すことにより,このような溶射部材の疲労寿命のばらつきは抑制することができる.
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