研究課題/領域番号 |
07405027
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村上 周三 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40013180)
|
研究分担者 |
大岡 龍三 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (90251470)
持田 灯 新潟工科大学, 工学部, 助教授 (00183658)
加藤 信介 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00142240)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
37,000千円 (直接経費: 37,000千円)
1996年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1995年度: 28,100千円 (直接経費: 28,100千円)
|
キーワード | 適風環境 / 風洞実験 / 数値解析 |
研究概要 |
屋外の風環境評価は、従来主として強風時のみを対象としていた。本研究ではこれを発展させ、我々が日常的に体験している比較的低風速時の温熱環境も対象として適風環境(屋外における暑さ寒さを含めた適切な風環境)という新しい概念を提示し、その構造を調べ、風洞実験と数値解析の両者の利点を生かした新たな風環境評価システムを開発することを目的とする。 また近年では、都市化の進行に伴い緑地面積の減少やエネルギー消費の増大による都市気温上昇、並びに都市の高密度化による地表付近の風速の低下により生じる都市部の夏季の屋外環境の悪化が問題となっており、これらを背景として都市の外部環境の快適性の評価手法の確立が急務となっている。屋外環境の快適性は、流れ場、温度場、放射場等により形成される外部環境とその環境下における人体熱収支により決定される。また、温度の空間分布は、対流、放射による顕熱の移動と植物等からの蒸発散による顕熱から潜熱への変換(気温低下)、人工排熱による昇温等の諸要因が関与している。 そこでまず、「適風環境における気温・日射の役割の解明と実験・数値解析併用型風環境評価手法の開発」に関する研究の第1段階として、数値シミュレーションを用いて対流・放射連成による市街地外部空間の温熱環境を解析し、同対象場の温熱空気環境の快適性の総合的評価手法の開発を行った。ここでは、まず放射計算に基づく市街地内の熱移動解析の概要及びその結果を示し、次に、放射計算から得られた地表面及び建物外壁面の対流熱伝達量を境界条件として、k-εモデルと呼ばれる乱流モデルにより市街地の対流計算を行った。さらに放射計算、対流計算の結果から屋外SET^*の空間分布を算出した。また、これら一連の手続きから日射の影響を風環境評価に組み込むことの重要性を確認した。このように本研究では、数値解析において従来対流計算のみで評価されていた屋外の風環境に対し、日射の影響を考慮した放射計算を組み込むことにより対流・放射連成解析という新たな風環境評価手法を確立した。
|