研究課題/領域番号 |
07407038
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
淺井 昭雄 (浅井 昭雄) 東京大学, 医学部・附属病院 (50231858)
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研究分担者 |
口野 嘉幸 国立がんセンター研究所生物物理部, 部長
桐野 高明 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90126045)
松野 彰 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00242058)
斎藤 延人 (斉藤 延人) 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60262002)
藤巻 高光 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80251255)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
36,300千円 (直接経費: 36,300千円)
1997年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1996年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1995年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
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キーワード | アポトーシス / グリオーマ / カルシニューリン / プロテアソーム / ワクチン療法 / differential display PCR |
研究概要 |
当初の研究計画にしたがってmyc遺伝子をグリオーマ細胞で高発現させる系にdifferential display PCR法を適用し、アポトーシスの過程で発現が変動する複数の遺伝子をクローニングした。このうちcalmodulinに着目し、悪性グリオーマ細胞のアポトーシスならびに免疫原性の賦活化にはcalciumを介したシグナル伝達系が関与しているとの仮説を立て、それを検証し、さらにその結果を糸口としてグリオーマに特異的な腫瘍抗原を同定することあるいはワクチン療法を開発することを最終目標とした。本研究期間中に最終目標までは到底至らなかったが、アポトーシスに関する以下のことが明らかになった。(1)これまでの報告の追試になるがcalcineurinの発現は脳あるいは神経系の細胞で高いこと(2)calcineurinの発現を高進させるとプロテアソームの活性が低下すること(3)種々の細胞でプロテアソームの活性を低下させるとアポトーシスが誘導されること(4)その結果としてcalcineurinの発現あるいは活性の高い細胞ではアポトーシスをおこしやすいことである。(2)〜(4)の結果はグリオーマ細胞等神経系の細胞に限らず種々の細胞に普遍的な現象と考えられるが、例えば海馬CAI細胞ではcalcineurinの発現が高いことがわかっているがこの海馬CAI細胞の一過性虚血による選択的な遅発性細胞死などはこれで説明できるかもしれない。グリオーマ細胞に特異的な腫瘍抗原の賦活化などはこのプロテアソームの機能に関与した現象である可能性が高く、今後解明していく予定である。
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