研究課題/領域番号 |
07407048
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
清水 弘一 群馬大学, 医学部, 教授 (10009946)
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研究分担者 |
横塚 健一 群馬大学, 医学部, 教務員 (90272252)
岸 章治 群馬大学, 医学部, 講師 (30125843)
村岡 兼光 群馬大学, 医学部, 助教授 (10092008)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 光学的干渉断層計 / 走査レーザー検眼鏡 / 黄斑円孔 / 特発性黄斑前膜 / 黄斑浮腫 / 網膜厚 / 緑内障 / 視神経乳頭陥凹 / SLO / 光学干渉断層計 / 生体組織学 / 多局所網膜電図 / 光学的網膜断面撮影 |
研究概要 |
走査レーザー検眼鏡(SLD)は観察光の波長を変えることで、眼底の表層と深層の構造を強調して描出できる。光学的干渉断層計(OCT)は眼底の断面を10〜20^<um>の精度で画像化できる。OCT単独もしくはSLOとの併用により、眼底病変を「生体組織学」的に観察した。 1)黄斑円孔をSLOでヘリウムネオン光で観察すると、網膜深層のヘンレ線維層が隆起しているのがわかる。OCTでその断面を観察すると、円孔の初期段階は、網膜の層間分離による嚢胞であることがわかった。円孔がさらに進行すると、非薄化した網膜が色素上皮から剥離し、さらにそれが蓋となり、全層円孔が完成した。 2)黄斑前膜は網膜表面の疾患と目されていた。SLOでは前膜とそれの収縮により生じた網膜しわが鮮明に描出された。OCTで断面を観察すると、網膜の外層に浮腫が顕著にあるのが明らかになった。これは視力と多局所網膜電図での応答密度の低下としてあらわれた。 3)糖尿病網膜症の黄斑をOCTで観察し、黄斑浮腫にはスポンジ状の網膜膨化と嚢胞様浮腫、そして漿液性網膜剥離があることを示した。網膜の厚さと視力低下はよく相関した。硝子体手術による浮腫の吸収に伴う組織所見をOCTは鋭敏に示した。 4)加齢黄斑変性をOCTで観察すると、漿液性色素上皮剥離とそれに脈絡膜新生血管の合併、さらに円板状病変の形成の過程が、色素上皮下の空間の反射の増加としてとらえることができた。 5)後部ぶどう腫のある強度近視眼では、眼軸長の延長とともに、網膜の組織密度が低下し、さらに黄斑では網膜分離症を合併することが、OCTで明らかになった。 6)網膜剥離は復位しても、視力の回復に時間がかかることがある。OCTでは剥離した網膜に膨化があることが観察された。同様の所見は中心性網膜症でも得られた。
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