研究課題/領域番号 |
07407071
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
淀井 淳司 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80108993)
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研究分担者 |
堀 利行 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (70243102)
前田 道之 京都大学, 胸部疾患研究所, 助教授 (20027329)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
1997年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1996年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | レドックス制御 / thioredoxin / AP-1 / 転写調節因子 / 抗ガン剤 / アポトーシス / 虚血 / レドックス / ADF / 核タンパク質 / 細胞死 / ヒトthioredoxin / phagocyte oxidase / シクロヘキシミド / TGF-β / Yeast two hybrid / cis-element / Thioredoxin / Jun, Fos / Ref-1 / direct interaction / CDDP |
研究概要 |
本研究は、Adult T-cell leukemia derived factor(ADF)/thioredoxin(TRX)を主とした細胞内外のレドック状態の変化やその調節機構について、分子生物学的手法による解析を目的としている。 まず核内ADF/TRXの作用点について、極早期応答遺伝子Jun、Fos(Ap-1)の還元化因子1(Ref-1)を介したレドックス制御へのADF/TRXの関与を検討した。我々はRef-1とADF/TRXの細胞核内での直接の結合を検出し、この相互作用がADF/TRXの活性部位を介することを明らかにした。さらにADF/TRXとRef-1の共働的作用によりAP-1の転写活性が上昇する結果が得た。システイン残基が高度に保存されたRunt domainを有する転写活性因子PEBP2に関して、ADF/TRXの還元活性によりPEBP2のDNA結合能が増強されることを報告した。 またADF/TRX遺伝子のプロモーター領域をクローニングし、酸化ストレス応答に必要な領域の同定を行った。その結果、ADF/TRX遺伝子の上流に未知の27塩基対よりなるoxidative stress response element(ORE)を同定した。今後、OREの詳細な解析を行うと共に、ORE結合タンパク質の精製を予定している。 シスプラチン(CDDP)等の抗ガン剤の細胞毒性に対するADF/TRXの防御作用について検討を加えた。その結果CDDPの細胞外からの影響に対してADF/TRXの細胞内濃度およびプロモーター活性の上昇が検出され、さらにADF/TRXを過剰発現させた細胞がCDDPの細胞毒性に対して抵抗性を示す結果が得られた。これに加えブレオマイシンによる細胞死においてもADF/TRXの抑制的作用が判明した。また、脳虚血マウスモデルを用いた実験でADF/TRXが脳細胞の細胞死よりの防護に重要な働きを果たしていることが明らかとなった。
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