研究課題/領域番号 |
07409005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
尼川 大作 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70031359)
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研究分担者 |
蛯名 邦禎 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (50151999)
森井 俊行 神戸大学, 発達科学部, 教授 (20031370)
寺門 靖高 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (30127378)
上地 眞一 (上地 真一) 神戸大学, 発達科学部, 教授 (40031364)
中川 和道 神戸大学, 発達科学部, 教授 (00134403)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
31,600千円 (直接経費: 31,600千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1995年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | アミノ酸キラル重合 / 生命の起源 / 円偏光照射 / シンクロトロン放射 / synchrotron radiation |
研究概要 |
1.干潟や彗星表面での光反応のモデル系として、膜圧厚制御したアミノ酸の蒸着膜作成に初めて成功した。 2.この蒸着膜を用いて、真空紫外域での光吸収と円二色性の(CD)スペクトルを絶対値で初めて測定した。 3.これらの成果の上にたって、アミノ酸の蒸着膜を円偏光アンジュレーターからの左右円偏光で照射し、不斉分解の可能性を調べたが、結果は検出限界(0.3%)以下であった。 4.原始地球環境を模擬した酸性水溶液中のアミノ酸についてもその蒸着膜を円偏光アンジュレーターからの左右円偏光で照射し、不斉分解の可能性を調べたが、結果は検出限界(0.3%)以下であった。 5.非偏光紫外線によるアミノ酸の光分解の量子効率を調べた。その結果、アスパラギン酸水溶液(pH=1)の222nm光による光分解の量子効率は0.56であり、そのうちアラニンの生成にいたる量子効率は0.17であった。 6.非偏光のキセノンランプ(分光していない)からの紫外線照射による分解反応のさい、L-アスパラギン酸⇒D-アラニンのような「キラル反転」が起きるかどうかを調べた。その結果、L-アスパラギン酸からはL-アラニンのみが、D-アスパラギン酸からはD-アラニンのみが生成し、キラル反転は起きないことが分かった。 照射実験とは別個に行った有機化学実験では、ジ-、トリ-、テトラ-の全ての合成ペプチドにおいて、ホモキラリティー体がヘテロキラリティー体よりも加水分解に対してより安定であること、特にホモキラルなテトラ-ペプチドの場合にはアルファーヘリックス構造が形成され安定性が著しく増すことが分かった。 これらの知見は、生命進化にいたる化学進化の過程や機構を定量的に検討する上で重要なヒントとなろう。
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