研究課題/領域番号 |
07451062
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
波田 重煕 (波田 重熙) 神戸大学, 大学教育研究センター, 教授 (40036554)
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研究分担者 |
山内 乾史 神戸大学, 大学教育研究センター, 助教授 (20240070)
米谷 淳 神戸大学, 大学教育研究センター, 助教授 (70157121)
川嶋 太津夫 神戸大学, 大学教育研究センター, 助教授 (20177679)
瀧上 凱令 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (80030576)
多淵 敏樹 神戸大学, 大学教育研究センター, 教授 (00031063)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 学士課程教育 / 大学院教育 / カリキュラム / 大学改革 / 大学院課程教育 / 大学院重点化 / 独立大学院 / 教育社会学 |
研究概要 |
本研究は、1991年の大学審議会の「大学院の量的整備について」の答申以降の大学院、とくに独立大学院・研究科・専攻の新増設と大学院進学者の急増によってもたらされた学生のバックグランドの多様化と、同じく1991年の大学設置基準の改正以降の一連の学士課程のカリキュラム改革、とくに4(6)年一貫教育体制の充実・強化という状況を踏まえて、学士課程と大学院課程での機能分担のあり方を「カリキュラムの接続」の観点から、関係者への聞き取り調査やアンケート調査を通じて分析したものである。 その結果は、以下の4点に要約される。 (1)いわゆる学士課程カリキュラムの「大網化」以降、ほぼ全ての大学・学部が卒業要件単位数を大幅に減少させ、それはほぼ「一般教育科目」の減少を意味するが、学問分野の進歩・発展の速さから、学士課程4年間で、従来のように「専門科目」さえ十分消化することが不可能になっている(特に理系)。そこで、従来の「専門科目」の一部あるいは大部分を修士課程へ移行する必要が生じている。 (2)学士課程に基礎を持たない学際的な独立大学院・研究科の新・増設と、社会人や留学生の増加により、大学院学生の学問的背景は極めて多様化している。その結果、それぞれの研究分野の「専門基礎科目」を大学院で系統的に教育する必要性が生まれている。 (3)工学や理学といった、従来から大学院の修士課程への進学者が多かった分野では、すでに学士課程=専門基礎科目、修士課程=専門科目という機能分担は成立していたが、生涯学習時代を迎え、他分野や社会的属性の異なった大学院進学者が増加するにつれ、学士課程と修士課程のあまりに緊密な「接続」は、これらの進学者の学習を困難にするおそれがある。 (4)したがって、今一度、大学と大学院の機能や役割を定義し直し、教育上およびカリキュラム上の観点から、学士課程教育と大学院課程の「接続」のあり方を再考する必要がある。
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