| 研究概要 |
律令期の〓帯金具については,既に数篇の成果を出してきたが,今回は,特に八世紀代の青銅製〓帯資料を対象とし,日本国内の資料の可能な限りの蒐集を目指すことを計画した。そのデータの一部は『資料集』としてまとめてきたが,更にデータ・ベース化している。
それと共に,類似資料の出土する統一新羅,渤海,更に唐の資料に関しても蒐集をはかってきた。
日本国内の〓帯資料の出土状況については,やはり平城京などの都城と,地方官衙が多いが,まとまりある資料は墳墓資料である。そこには,明確な位階制をよみとることができ,大陸においても,それは同様である。八世紀代の東アジアが,唐の律令位階制を如何に具体的に受容していたかが如実に指摘でき,古代アジア史理解にも大きく貢献できる成果を得たものと確信している。
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