研究課題/領域番号 |
07451091
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国語学
|
研究機関 | 大阪樟蔭女子大学 |
研究代表者 |
西端 幸雄 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (30105225)
|
研究分担者 |
安田 純生 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (80198449)
西木 忠一 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (60098035)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 和歌語彙 / 勅撰集 / 私家集 / 歌合 / 平安時代 / データベース / 分類コード |
研究概要 |
平成7年度には、主として、本研究で用いる、平安時代400年間の幅広い期間の、幅広い分野の和歌語彙をデータベース化したもの(約400作品・約7万首・約49万語)に対して、各種分類コードの付加作業を行ったが、付加作業が完了したデータを用いて行った研究成果としては、勅撰集と私家集の間で、使用語彙に大きな違いが見られた。とくに、自然を表す語彙(香・色・雨・雪・花・輝く・吹く・匂ふ等々)の使用が、私家集で使用率が高いのに対して、勅撰集は、予想外に低い結果が得られた。これが、何に起因しているのかまでは、まだ解明できていないが、全体のデータを総合的に見ない段階で、勅撰集と私家集との間に使用語彙の性格の違いがかなり鮮明な差が出たという点では、注目に値する。 また、平成8年度では、特に、共時的視点(各分野の和歌における特色)と通時的視点(各時期の和歌における特色)の二面から考察してみた。共時的視点の面では、総体的に大きな特色の違いは現れなかったが、勅撰集や歌合においては使用語彙の性格がある程度安定しているのに対して、私家集においては各歌集毎に使用語彙の性格の違いが現れた。一方、通時的視点では、私家集において、前期から後期に掛けて、名詞語彙が徐々に増加し、動詞語彙が微減していることがわかった。これは、人事を和歌に詠み込むことより、自然の景物の美しさを和歌に詠み込もうとした当時の和歌の流れを如実に表しているのではないかと思われる。 今後、本研究で得られたデータをより厳密に整備し研究を推進していけば、これまでの和歌研究では得られなかった新しい問題点を提起し、解明できるものと思う。
|