研究課題/領域番号 |
07451108
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般(含文学論・比較文学)・西洋古典
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
植田 和文 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (20094526)
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研究分担者 |
西谷 拓哉 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (80180610)
森本 まゆみ 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (90157925)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 多文化主義 / 都市文性 / 都市性 / 文化支容 / 多様化 / 大衆文化 / アメリカ映画 / アメリカ化 / 都市文化 / 都市化 / 文化変容 / 多様性 / 多文化主義(マルティカルチュラリズム) / 都市化(ア-バナイゼーション) / ダイヴァーシティ / 大衆文化(マスカルチャー) / 大衆芸術 / アメリカナイゼーション |
研究概要 |
冷戦体制終了後、一方で国家の独立、民族の対立が起こり、他方では、統一経済圏の成立などの諸国家の緊密な関係が生じている。このような差異化と統合化が同時進行する世界情勢において、多民族の独自性を認めつつ、社会的・文化的統合をめざすアメリカ合衆国の現状を研究することは、きわめて意義深い。このような認識に基づいて、本研究は、初年度においては、他人種・多民族をアメリカ的な価値に統合するという「人種のるつぼ」の発想から、文化の差異・多様性をアメリカ社会の強み・豊かさとして認め調整してゆこうとする「マルティカルチュラリズム」(多文化主義)への移行を、主として考察した。次年度は、多様性と統合という問題は、現在のアメリカに限られぬアメリカ合衆国成立以来の問題であるという認識に立って、歴史的な考察を重視するとともに、アメリカ的価値観の成立、その過程で捨象されたマイノリティー(黒人、先住民族、ヒスパニック系、アジア系、女性)の視点からの社会・文化の見直しに焦点を当てた。差異化と統合化の対立、調和という問題はアメリカの文化・社会のあらゆる面にわたるため、統合的な研究は今後に待たねばならないが、次の三点について、研究成果をまとめることができた。1.現代(1990年代)におけるマイノリティーとくにアフリカ系アメリカ人の、平等をめざす運動を通して、多民族他人種共存共栄の可能性、それを阻むものと促進するものを考察する。2.差異化が最も顕著にみられる都市をテーマにして、都市的状況、都市住民の心理という観点から、現在隆盛をきわめる大衆文化ジャンルであるミステリ-(推理小説)がアメリカにおいて発生した理由を探る。3.同一テーマを扱った西部劇映画に見られる主人公像の描かれ方の差異に注目して、1946-1971年のアメリカ社会の変化を跡づける。
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