研究課題/領域番号 |
07453015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
山口 一臣 成城大学, 経済学部, 教授 (10094997)
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研究分担者 |
神田 良 明治学院大学, 経済学部, 教授 (90153030)
岩崎 尚人 成城大学, 経済学部, 教授 (80203371)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 老舗 / のれん / サステナビリティー / 継承 / 伝統 / 変革 / 存続性 / 競争力強化 / サステナビィリティー |
研究概要 |
本年度の研究は、一昨年度、昨年度までに実施してきた代表的な老鋪企業の事例研究、および100年以上の長期存続を実現している企業約200を対象とした質問票調査の分析結果に基づいて、最終報告書の作成を行った。報告書では、事例研究に基づいた老舗企業各社の個別の長期存続要因を明らかにすると同時に、質問票調査によって導き出した老舗企業の一般的な長期存続要因とを明らかにしてきたつもりである。それは、以下のように要約される。 老舗は、長い年月をかけて看板を築き上げ、世紀を超えて生き続け、今日までその輝きを失わずに生き続けてきた。そこで培ってきた企業存続の秘訣は、規模の大小を問わず、今に生きる企業にとっても重要な示唆を与える。企業の寿命30年がいわれる時代の流れの中で、絶えざる革新を求めることは重要である。しかし、革新のみを求め続けることはきわめて困難であり、企業に蓄積されてきた無形有形の財産を失することにもなりかねない。 かといって、伝統を守ろうとすれば革新が疎かになり、企業の存続を維持することが困難になる。世紀を超えて生き続けてきた老舗は、そうした矛盾を乗り越えてきたのである。変化がない単調な歴史の繰り返しに固執し続けてきたようによういわれる老舗も、実際には、絶えず伝統を問い直し、何を伝え、何を変えるかを真摯な態度で追求し続けてきた。だからこそ、その輝きを失わないのである。伝統や看板にしがみつき、金科玉条のごとく守り続けるのではない。かといって、伝統を軽々しく否定するのでもない。伝統の重みを尊重しつつ、そこにある限界を超えるために変革してきたのである。
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