研究課題/領域番号 |
07454106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 東京大学 (1996-1997) 横浜市立大学 (1995) |
研究代表者 |
菊地 正幸 東京大学, 地震研究所, 教授 (20046147)
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研究分担者 |
石原 靖 横浜市立大学, 理学部, 助手 (40232334)
山中 佳子 東京大学, 地震研究所, 助手 (30262083)
石田 瑞穂 防災科学技術研究所, 地圏地球研究, 研究室長
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 伊東沖群発地震 / 震源過程 / 震源域 / 神津島近海地震 / 波形解析 / 奄美大島近海地震 / 応力降下 / 群発地震 / 鹿児島県薩摩地方 / 圧力降下 / 伊豆諸島 / 伊豆半島東方沖地震 |
研究概要 |
本研究の目的は、群発地震地帯に地震計を設置し、その地震波形データを解析することによって、ずれ破壊の成長過程、とくに、その階層的成長過程を明らかにすることである。当初の目論見通り、研究期間内に神津島、伊東沖で群発地震が繰り返し発生し、近地の地震波形データを多数収集・解析することができた。このほかにも、奄美大島近海、九州北部筑豊地域、薩摩地方で大きめの地震(M6-7)が起こり、その発生パターンはやや群発地震に近いものであった。これらの地震の震源過程を合わせて調べる中で、我々は群発地震の破壊の最も本質的と思える特徴をつかむことができた。すなわち、「群発地震では個々の地震は互いに震源域(小断層)をオーバーラップせず、相補的に起こる」ということである。 これまで暗黙のうちに,個々の震源断層相互作用が最も大きいのが群発地震である、というイメージがあったが、我々の得た結果は、むしろ全く逆で、「ほとんど相互作用すること無しに、応力の高まりに応じて、それぞれの領域の歪みエネルギーを解放していく」のが群発地震の本質であることを示唆している。このような特徴は、元をたどれば、小断層の分布構造(面的ではなく体積的な分布)と応力源の性質に関係しているものと考えられる。今後はそのような関係を追究すべく研究計画を立てていきたい。 このほか得られた知見として、(1)一般に群発地震の応力降下は小さく、かつ、かなりばらつきが大きい、(2)破壊の単位(時定数)は、連続的というよりむしろ階層的に変化し、上下の階層の時間スケールの比は約3である.(3)頻度の高い地域と稀な地域で応力降下の系統的な違いはない、ことが確かめられた。
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