研究課題/領域番号 |
07454109
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋・陸水学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本木 昌秀 (木本 昌秀) 東京大学, 気候システム研究センター, 助教授 (30262166)
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研究分担者 |
沈 学順 東京大学, 気候システム研究センター, 助手 (40272538)
安部 彩子 東京大学, 気候システム研究センター, 助手
高田 久美子 東京大学, 気候システム研究センター, 助手 (60270906)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 気候モデル / 大気海洋結合モデル / 大気海洋相互作用 |
研究概要 |
大気海洋結合モデルの長期積分結果をもとに、その気候値、季節サイクル、年々変動、十年スケールの変動の再現特性を調べた。 モデルの年平均気候は、赤道域で海面水温が若干低めになるものの、太平洋赤道域の東西および南北に非対称な降水分布が非常によく表現されている。東太平洋では、大気モデルの分解能が粗いためと思われる南米沿岸の風、海水温の誤差を除くと、季節サイクルの表現もよい。赤道付近では、日射は半年周期が卓越するにもかかわらず、大気海洋相互作用のため、年周成分が卓越するが、モデルでもこれがよく表現されている。 しかし、モデル気侯値には欠点も多々あり、これらの多くは他の多くの結合モデルにも見られるものである。赤道上の風が弱く、湧昇の最大となる領域が観測に比べて西へ寄る、西太平洋暖水域の南北幅が狭い、東南太平洋の海面水温が暖かすぎ、赤道を挟んでダブルピークの傾向が強い、ペル-沖の南風が弱い、など。これらの中にはモデルの低解像度に起因すると思われる要素もあり、本研究の期間内にすべての原因を明らかにすることはできなかった。しかし、雲の放射効果の結合気候に及ぼす影響や、大気・海洋それぞれの境界層過程の役割等について知見を得ることができた。 赤道太平洋の年々変動は、観測されたエルニーニョ南方振動とよく似ており、また、他の多くの結合大循環モデルに似ず、振幅も現実的である。また、中緯度北太平洋、北大西洋に、観測されたと同様の十年規模振動がシミュレートされていることがわかった。とくに、前者は、他のいくつかのモデルと異なり、赤道域まで含むモードになっており、観測とよく一致する。
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