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化石硬組織の続成変質と埋没環境解析

研究課題

研究課題/領域番号 07454122
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 地質学
研究機関福岡教育大学

研究代表者

鈴木 清一  福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10154543)

研究分担者 小山内 康人  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (80183771)
上野 禎一  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (10136393)
研究期間 (年度) 1995 – 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
キーワード化石化作用 / 続成作用 / 炭酸塩セメント / 軟体動物 / 間隙水 / 珪化作用 / 方解石 / アラレ石
研究概要

2年度に渡り国内各地の軟体動物を主とする化石産地10数箇所を調査し,既存データを含めて続成作用に伴う炭酸塩化石硬組織の保存状態の変化を検討した.初生鉱物がアラレ石のものと方解石(低Mg方解石)のものとの間で保存状態が異なり,有孔虫殻など高Mg方解石のものはそのいずれとも相違する.最も安定なのは方解石で下部白亜系でも初生内部構造が残存することが確認された.次いで安定なのは高Mg方解石で,3者中で最も溶解し易いという一般的見解とは異なる結果を得た.これは埋没段階の極めて早期の低Mg方解石化に起因すると思われる.アラレ石は最も不安定であるが,方解石化により殻体自身は保存されることが多い.ただし,内部構造は消失する.方解石化は第四系でも生ずる一方で,上部白亜系に未変質で残存することもあり,母岩の状況に左右される.一般に未変質アラレ石は,泥岩のような細粒砕屑岩類や方解石セメントが粗粒化した砂岩に含まれる.これらの岩相では間隙水の流動性が低いとみなされる.炭酸塩化石の他鉱物による交代現象は極めて多様であり,とくにアラレ石質殻体の選択的な交代により,内部構造を保存することが,珪化,緑泥石化,海緑石化,黄鉄鉱化で確認された.珪化は様々な地質時代と地域を通じて普遍的に生じている.この種の珪化はアラレ石の方解石化以前の埋没早期に行われており,化石内容や産出層準,方解石セメント中の微量元素なども含めて判断すると,埋没環境として沿岸域における「海水-淡水混合帯」を想定できる.なお,一部では方解石化後にも珪化が生じ,2段階の交代作用が認められた.この他,アンケライト,菱鉄鉱,重晶石,方沸石の晶出例があったが,交代か溶脱後の充填か不明である.また,カソードルミネッサンス像観察により,方解石の再結晶化に伴う化石とセメントの同化段階が識別され,続成変質の進行を従来より詳しく検討できることが判明した.

報告書

(3件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 鈴木清一: "軟体動物における殻層とその機能" 海洋生物の石灰化と硬組織(和田・小林編),東海大出版. 179-190 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Suzuki, S., Togo, Y.and Hikida, Y.: Shell layering and its functional significance in molluscs. In Wada, K.and Kobayashi, I.eds., Biomineralization and Hard Tissue of Marine Organisms, Tokai Univ.Press, Tokyo, 179-190 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1996 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鈴木清一: "軟体動物における殻層とその機能" 海洋生物の石灰化と硬組織(和田・小林編)東海大出版. 179-190 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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