研究課題/領域番号 |
07454129
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
吉田 武義 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80004505)
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研究分担者 |
石川 賢一 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20158744)
永広 昌之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10124554)
蟹澤 聰史 (蟹沢 聰史 / 蟹澤 聡史) 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70005784)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 新生代火山岩 / 東北本州弧 / マグマの時空分布 / マグマ起源物質 / マントル内等温面 / マグマ分離深度 / プロセス判定図 / 東北本州孤 / 火山岩組成 / 時空分布 / ウェッジマントル / 温度構造 |
研究概要 |
新生代東北本州弧の火成活動は、陸弧活動期、背弧海盆活動期、島弧活動期に三分できる。陸弧活動期と島弧活動期ではマントル内等温面は背弧側へと単調に深く、陸弧活動期での勾配は島弧活動期に比べて緩く、火山フロント側でのマグマ分離深度が深い。一方、背弧海盆活動期では背弧側に高温の軸をもつ。後期中新世以降の島孤活動期では、Rbを横軸にとった多くのプロセス判断図上で、火山フロント側と背弧側火山岩のトレンドが分かれる。これは火山フロント側でのマグマ分離深度が浅くなり、部分溶融域が斜長石角閃石かんらん岩質の最上部マントルリソスフェア側へ移るとともに、背弧側では等温面が深くなり、火山活動が角閃石含有スピネルかんらん岩質の島弧性アセノスフェア由来のものに変わったためと思われる。マントル内での両者の分布域は、それぞれ火山フロント側低速度域と背弧側低速度域に対応している。マントル内の部分溶融域は新生代を通して長い発達史を持ち、その分布は、後期新生代の大規模陥没カルデラや第四紀成層火山の分布と密接な関係を有する。 東北本州弧の第四紀成層火山では、しばしば多様な岩系が同一火山で相伴うが、特にTHからCA系列への経時変化は顕著である。そのような変化はマグマ発生域での部分溶融度の低下、マグマ温度の低下、マグマ分化深度の上昇に伴うものと推定される。第四紀成層火山の噴火活動には、構造運動とも同期した約10万年あるいはそれ以下のオーダーの周期性と、火山間での活動の同期性が認められるが、これは、天体運動に由来する成分も含む広域応力の周期的変動に主にコントロールされていると思われる。
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