研究課題/領域番号 |
07454164
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 嘉彦 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026018)
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研究分担者 |
杉野目 道紀 京都大学, 工学研究科, 助手 (60252483)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 有機ケイ素化合物 / オレフィンのビス-シリル化反応 / パラジウム(0)イソニトリル錯体 / 炭素-ケイ素結合の酸化的変換 / 立体選択的分子内ビス-シリル化 / (-)アヴェナシオリドの全合成 / アベノシオリドの全合成 / ビス・シリル化反応 / オレフィンの分子内ビス・シリル化 / パラジウム(o)イソシアニド錯体 / パラジウム・第三級アルキルイソニトリル錯体 |
研究概要 |
先に、本研究者らは光学活性3-(1,4-ペンタジェニル)フェニルカルビノールの種々のジシラニルエーテルについてバラジウム錯体触媒による分子内ビス-シリル反応を検討し、生成物である三置換シラ・テトラヒドロフランを高立体選択的に合成することが出来た。この分子内ビス-シリル化反応ではオレフィンのジアステレオトピックな面選択が高度に制御されていることが注目される。こうして得た(R, R, R)-2-シラテトラヒドロフラン誘導体から出発して抗腫瘍性物質、(-)-アヴェナシオリドの全合成を達成した。先ず五員環上のビニル基をロジウム触媒によるハイドロボレーションし、つづいて酸化して相当する一級アルコールとした後、二つの炭素-ケイ素結合を酸化的に切断し、立体化学を保持したまま水酸基に変換した。水酸基の保護、脱保護の後、一級アルコールを酸化してビス-ラクトン化合物とし、一方のラクトン環にメチレネションして効率的に(-)アヴェノシオリドを得た。本研究はシリル基がフッ素イオン存在下に酸化されて水酸基に変換できる、いわゆる「マスクされた水酸基」と見て、炭素-ケイ素結合の立体選択的形成から複雑な天然物の合成をアプローチする、新規合成ルートを示すものである。
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