配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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研究概要 |
南半球のダルマガレイ科魚類の種の多様性とその分散の経路を明らかにする目的で、サンゴ海、オーストラリアやニュージーランド周辺海域から集められた約3,000個体の本科魚類を雌雄差、老幼差などを考慮して、コンピューターで分析し、分類学的研究を行い、次のような結果を得た。本海域には本科魚類はイトヒキガンゾウビラメTaeniopsetta属1種、ミツメダルマガレイGrammatobothus属1種、ホシダルマガレイBothus属2種、コウベダルマガレイGrossorhombus属1種、ヤリガレイLaeops属1種、ヒナダルマガレイJaponolaeops属1種、ヤツメダルマガレイTosarhombus属3種、ダルマガレイEngyprosopon属10種、イイジマダルマガレイPsettina属3種、ナガダルマガレイArnoglossus属10種、スミレガレイParabothus属3種およびセイテンビラメAsterorhombus属3種の12属39種分布している。そのうち、14種が未記載種であり、次の10種、Engyprosopon bellonaensis, E.septempes,E.rostratum,E.longipterum,E.raoulensis,Tosarhombus necaledonicus,T.longimanus,T.brevis,Parabothus filipesおよびArnoglossus micrommatusは新種として記載し公表された。他の未記載種は投稿中または投稿準備中である。Arnoglossus bleekeriおよびPsettina variegatusは原記載以後初めて記録され、T.ocellata,Bothus myriaster, C.kanekonis,L.kitaharae,J.dentatus,E.grandisquamus,E.xystrias,E.maldivensis,E.hureaui,Parabothus kiensis,P.coactatus,Psettina iijimae, P.variegatus,Arnoglossus macrolophusおよびA.tenuisの15種は南半球から初記録である。本研究で南半球の本科魚類相を初めて明らかにしたが、属レベルでは北半球のものと100%、種レベルでは約50%が共通し、本科魚類に関しては両半球間に明瞭な障壁は認められない。本科魚類は底生魚であるが、浮遊性仔魚によって分散することと関係している。
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