研究課題/領域番号 |
07454240
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
塚本 俊夫 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (40217287)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 素粒子検出器 / チェレンコフ光 / ハドロン識別装置 |
研究概要 |
素粒子実験において用いられる汎用検出器中、ハドロン弁別のための検出部は、終状態の正確な決定を行い物理結果を導く上で、鍵となる部分である。本研究では、近年性能が大幅に改善されたハドロン識別装置の一つエアロジェルチェレンコフ検出器の性能、特に、モニタ及び制御すべきパラメタの導出を行うことで、安定な長期運転を可能にするノウハウを確立することを目的とした。 まず、チェレンコフ光を検出するための光電子増倍管(PMT)の中、特にファインメッシュタイプのもの磁場に強く有望であるが、この磁場に対する特性を調べ、次のことがわかった。(1)磁場1.5テスラ中での増幅率の低下はおよそ千分の一である。(2)磁場方向に対しPMTを傾けることによりおよそ10倍の増幅率の向上が見られる。(3)有効光電子数を様々な条件下にて測定した結果、磁場の強さ、磁場軸からの傾きに対し急激な劣化は見られず、分解能が保たれる。(4)PMTに供給する高電圧を上げることで、分解能が改善される。 また、GaN LEDを光源とし、光ファイバにて光を導くことにより、実際にエアロジェルハドロン検出器にて生成される光と同等の光量を得るモニタシステムを製作し、システムの長期安定性を調べた。結果として、LED光源発光量のふらつきが、時間変動に対しては40日間で2%以下であること、環境温度変化5°Cから70°Cに対しては0.2%以下であり、モニタ光源として十分に使用できることがわかった。さらに、大規模実験への応用のために、少数からなる共通光源からなるべく多数の検出器へ光を分配する方式を考え。最適なシステムの研究を行った。1入力16出力の分配器で、出力側のファイバ径を約100μmとしたときに、入力側の径を変えテストし、400μm径のものが十分な光量を得る一方で90%以上の一様性を得、最適条件であることがわかった。
|