研究課題/領域番号 |
07454248
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
増原 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (60029551)
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研究分担者 |
朝日 剛 大阪大学, 工学部, 助手 (20243165)
笹木 敬司 大阪大学, 工学部, 助手 (00183822)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 近接場光学顕微鏡 / 蛍光スペクトル / ピコ秒蛍光ダイナミックス / 電荷移動錯体 / 有機分子結晶 / テトラセン / アントラセン / メゾスコピック / フォトン走査顕微鏡 / ファイバーチップ / トポグラフィー / 蛍光イメージ画像 / 有機微結晶 / 蛍光生成減衰曲線 / AFM / 光反応タイナミクス / 時間分解分光 / 近接場光学 / 蛍光分光 / 光エネルギー緩和 / メゾスコピック化学 |
研究概要 |
当初システムの開発と溶液系への応用を意図して研究を開始したが、装置組立、制御方式の検討、性能向上、高信頼性データの取得を含めたシステムの開発に予想以上の時間がかかり、溶液系の研究への応用には至らなかった。しかしながら、完成させたピコ秒近接場光学顕微鏡は我が国で最も優れた性能をもち、世界的にも同レベルのデータはミネソタ大学のPaul Barbara他アメリカの数研究所から発表されているだけである。従ってスペクトル、蛍光減衰曲線の解析を踏まえ、バルクと同じ精度の議論を100nmオーダーのメゾスコピックについて行うことが可能になったことは誇ってよい。測定対象としては、固体反応を念頭に、不均一性、発光特性、実験容易性から二成分系有機結晶、特にエネルギー供与体・受容体、電子供与体・受容体系をとりあげ調べた。その結果、モルホロジーと蛍光特性の相関という全く新しいタイプの情報に基づいた物性の考察が可能となった。 具体的な成果として次の3点を得た。(1)テトラセンキャスト膜は薄い方がより純粋な結晶状態をとる。(2)アントラセン-無水四塩化フタル酸のCT錯体キャスト膜は発光性及び無発光性ドメインが混在するが、発光性のCT錯体は同じスペクトル、従って同じ電子状態を与える。(3)アントラセンに無水四塩化フタル酸と無水ピロメリット酸の2種のCT錯体を形成させ、蛍光スペクトルとピコ秒ダイナミックスの結晶異方性、空間不均一性を明らかにした。
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