研究課題/領域番号 |
07455011
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
|
研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
安達 正利 富山県立大学, 工学部, 教授 (90026287)
|
研究分担者 |
川端 昭 富山県立大学, 工学部, 教授 (80025832)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
|
キーワード | 単結晶ファイバー / レーザ加熱帯域融解法 / 強誘電体 / 青色発生用波長変換素子 / ファイバーオプティクス / レーザ過熱帯域融解法 / K_3Li_2Nb_5O_<15> / 炭酸ガスレーザ加熱帯域融解法 |
研究概要 |
ニオブ酸カリウムリチウムK_3Li_<2-x>Nb_<5+x>O_<15-2x>(KLN)は、大きい電気光学効果、非線形光学効果を示し、青色発生用波長変換素子として期待される強誘電体材料である。特に化学量論組成(x=0)を有するKLNは、強誘電性が高く、光機能デバイスに適している。しかし、現段階では大型のKLN単結晶の育成は、非常に困難である。特に、チョクラルスキー法等による通常の育成手段では、熱平衡状態での育成であり、KLNのようなコングルエントメルト(完全溶融)組成を持たない結晶は溶液からの育成となり、育成した結晶の内部に於ける組成変動が大きい問題となり、更に均一かつ大型単結晶の育成を困難にしている、本レーザー加熱溶融法(LHPG)は、非熱平衡状態からの育成法であり、非コングルエントメルトであっても、化学量論比組成(KLNの場合、x=0、すなわち、K_3Li_2Nb_5O_<15>)の均一なKLN結晶が容易に得られる可能性がある。 本研究では、LHPG法によるKLN単結晶ファイバーの育成として、x=0,0.15,0.3組成のファイバーを育成した。育成条件は,レーザーパワー3.40W、ハローゲンランプのパワー500W、引き上げ速度11.0mm/h、原料供給速度8.0mm/hである。この条件で得られたファイバーは、径も均一で無色透明である。直径0.72mm、長さ15mm、380nmから透過しはじめ、可視光領域で透明である。380nmのファイバーの吸収端はバルクの値とも一致する。X線ラウエ透過法により、育成したKLNファイバーは単結晶であり、4回対称性を示すことによりc軸に沿って成長していることが明らかになった。一方、これよりも引き上げ速度が早くなると径の不均一が目立ち、得られたファイバーも多結晶となる。今後は任意に方位制御されたKLN単結晶ロッドを用いて任意の方向をもつ化学量論組成を持つKLN単結晶ファイバーを育成することである。
|