研究課題/領域番号 |
07455022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
一宮 彪彦 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023292)
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研究分担者 |
堀尾 吉巳 名古屋大学, 工学部, 助手 (00238792)
秋本 晃一 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40262852)
高橋 功 名古屋大学, 工学部, 助手 (10212010)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | シリコン表面 / 脱離・吸着 / エピタキシャル成長 / 金属吸着 / 走査トンネル顕微鏡 / 反射高速電子回析 / X線回析 / 金属・シリコン界面 / 反射高速電子回折 / X線回折 / 反射高速原子回折 / ステップダイナミクス |
研究概要 |
本研究においてはまず、STMによりシリコン表面における孤立した島状結晶およびクレーターの緩和過程からステップへの付着、脱離の機構を調べた。まずSTM探針にシリコンを蒸着し、Si(111)およびSi(100)表面に電界蒸発法などにより孤立した島状結晶を形成し、その崩壊過程を観察した。その結果原子数2000個以下の島においては、その崩壊速度はほぼ一定であることを示した。また探針を用いて形成したクレーターの緩和過程の観察では、クレーターはシリコン原子によって時間とともに埋められ小さくなった。この時のシリコン原子の付着速度も一定となった。この時の付着および脱離の活性化エネルギーは島およびクレーターともに同じ値を示し、Si(111)表面では1.5eVまたSi(100)では2.0eVであった。以上のことから、シリコン表面における孤立した島およびクレーターの緩和は主にシリコン表面の2次元気体とステップとの間の付着・脱離によっていると結論した。 Si(111)上の金属成長においても、特に√3×√3-Au、√3×√3-Ag、表面上でのAu、Ag、成長がエピタキシャル成長であることを反射高速電子回析(RHEED)、STMおよびX線回析により調べた。まず√3×√3-Au表面上のAu成長においては、その成長様式が基板温度によってことなり、低温では層状成長、高温では島状成長することを明らかにした。RHEEDおよびSTMによる詳細な測定から、層状成長様式では、成長中表面に1から2原子層程度の金シリサイドが析出し、成長様式の変化は、2次元金シリサイド形成の共融点と関連していると結論した。また√3×√3-Ag表面上の銀成長においては、成長構造が温度によって変化することを見出した。また界面の再構成構造と成長構造との相関に関しても明らかにした。さらにこれらの界面構造や歪みと成長構造との相関についての知見を得た。
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