研究課題/領域番号 |
07455024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
財満 鎮明 (財満 鎭明) 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70158947)
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研究分担者 |
岩野 博隆 名古屋大学, 工学部, 助手 (50252268)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | シリサイド / エピタキシャル成長 / 界面 / トンネル分光法 / コンタクト / 水素終端 |
研究概要 |
本研究の目的は、金属/半導体コンタクトの特性を決定するショットキー障壁高さの決定要因を微視的界面状態の観点から解明し、コンタクト抵抗率との相関を明らかにすると共に、障壁高さを制御するための手法を確立することである。具体的には、Si(100)基板上にエピタキシャル成長したCoSi_2膜の形成過程と電気的特性などについて調べ、さらに、界面反応を制御するためのSi表面の水素終端処理の効果およびSi_<1-x>Ge_x/Siヘテロ構造の導入によるショットキー障壁高さの制御を行った。その結果、以下に述べる結論を得た。 1.Co/Si(100)界面では、低温ではCo原子がSi基板中に拡散することによりCoSiが、高温では基板からのSiの拡散によりCoSi_2が形成される。また、CoSi_2の形成に基板不純物が影響を及ぼすことが見出された。さらに、Si(100)基板上で、原子尺度で平坦且つピンホールの無いエピタキシャルCoSi_2膜が形成される条件を決定した。Co/Si系のショットキー障壁高さやコンタクト抵抗率と界面の局所構造の関係を議論した。 2.水素終端したSi(100)基板表面の安定性を明らかにすると共に、表面水素の結合状態をトンネル分光法により解明した。実際に、水素終端したSi(100)基板を用いることにより、コンタクト界面の欠陥準位の低減と電気的特性の改善を見出し、水素終端処理技術が理想的な界面形成に極めて有効な手段であることを結論した。 3.Ti/Si_<0.8>Ge_<0.2>/Si(100)コンタクトの界面固相反応について調べ、電気的特性との関係について明らかにした。その結果、ショットキー障壁高さは、460°C以上の熱処理により、p型、n型とも低下し、ショットキー障壁高さを制御可能であることが明らかとなった。また、界面反応の点からもSiGe混晶膜の導入が低抵抗コンタクト形成に有望であることを結論した。
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