研究課題/領域番号 |
07455039
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 哲郎 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (10029522)
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研究分担者 |
北川 勝浩 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (20252629)
森本 朗裕 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (00142307)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1996年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1995年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | テラヘルツ / ビ-ト / サイドバンド / 電気光学変調 / 電気光学偏向器 / 注入同期 / SHG相関 / 光変調 / 超短光パルス / 光共振器 / 多重共振器 / 安定化 / ピコ秒 |
研究概要 |
電気光学変調、偏向、自己位相変調などの方法でTHzに及ぶ広帯域の側波帯を生成・制御すれば、THzの周期で強度や位相が変化する光波が得られ、これに対して光整流、光導電を含む広い意味での非線形光学効果を適用すればベースバンドに相当するTHz帯の電磁波が抽出できるという着想に基づいて、以下の結果を得た。 1.超広帯域光側波帯生成法の開発 (1)電気光学位相変調による方法:分極反転によって疑似速度整合をとったLiTaO_3電気光学位相変調器を設計・作成し、マグトロンから発生した16GHzのマイクロ波によって深い変調を行なうことによって、3THzの帯域のサイドバンド生成に成功した。 (2)電気光学進行波位相格子による方法:斜周期分極反転を用いた電気光学進行波位相格子によって、ラマン・ナス回折による広帯域変調サイドバンド生成とフーリエ変換光学系による偏向実験を行なった。 2.THz側波帯制御法の開発:位相変調サイドバンドおよびモード同期サイドバンドについて、液晶空間フィルタによるサイドバンドの選択・制御を行ない、光波形の短周期化および波形整形が可能であることを実験的に示した。 3.コヒーレントTHz光ビ-ト生成法の研究:THz程度周波数の離れた2つの単一モードレーザ光を重ね合わせれば、その強度は差周波で振動するので、THz電磁波の発生に利用可能である。しかし、発生されるTHz電磁波は、レーザ光の位相拡散に伴ってコヒーレンシィーを失ってゆく。そこで、THz程度周波数が離れた2つのレーザ間の位相関係を固定し、コヒーレントなビ-トを生成する方法を研究し、以下の結果を得た。 (1)選択的注入同期による方法:モード同期レーザや深い位相変調によって生成される100MHzから十数GHz間隔で数THzに広がるサイドバンド列を複数のレーザに注入し、各々任意のサイドバンドに選択的に同期させる方法を考案し、基礎実験を行なった。 (2)SHG相関帰還による方法:非平行配置のSHG(第二高調波発生)自己相関によってTHzビ-トの位相揺らぎを検出する方法を考案した。SHG相関の代りにマイクロ波領域でのミクサ-を用いた自己相関によってビ-トの位相揺らぎを検出し、それを半導体レーザの励起電流に負帰還することによって、ビ-トの位相揺らぎを抑圧できることを実験的に示した。 4.THz電磁波発生法の研究:生成したTHzサイドバンドおよびTHzコヒーレントビ-トからTHzコヒーレント電磁波を発生する方法を検討した。
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