研究概要 |
本年度は,多種類のセンサを多重化したセンサ画像の生成とその統合的な処理方式の開発,類人猿型ロボットの行動実験を行ない研究をまとめた.研究成果は以下の項目にまとめられる. 1.センサ画像の生成方式 センサ情報を統合的に処理するために各種センサ信号を含むセンサ画像を作るハードウェアを製作した.センサ画像は各種センサ信号をビデオ信号へ重ねあわせる回路で実現される. 2.マルチセンサ統合用プログラムの開発 高速追跡視覚モジュールを用い,これによりセンサ画像を動的に処理するプログラムを実現した.まず,体幹の姿勢と運動を知るための平衡感覚情報としてOn/Off転倒スイッチ,姿勢センサ,画像処理による姿勢検出などの方法を実現した.身体に分布させた接触センサの処理も実現し,1つの上位プログラムからそれら全ての情報を統一的に取り扱える環境を実現し,センサ画像方式の優位性を示した. 3.マルチセンサ情報に基づく動作制御の実験 ロボットの基本動作を行なわせた場合に,センサ画像がどのようなパターンをなすかを調べ,基本動作パターンとマルチセンサの関係を得,時間的なセンサ信号変化に基づいて,動作列制御を行なう行動実験が可能となり,一連の本アプローチの有効性を示すことができた.
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