研究課題/領域番号 |
07455134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
徳光 永輔 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (10197882)
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研究分担者 |
會澤 康治 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (40222450)
石原 宏 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016657)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 強誘電体 / GaAs / BaMgF_4 / 高電子移動度トランジスタ(HEMT) / 2次元電子ガス / 分子線エピタキシ-(MBE) |
研究概要 |
初年度は、弗化物強誘電体をGaAs上に形成するための基礎的な実験を中心とした。試料の作製にはGaAs/AlGaAs半導体ヘテロ構造、BaMgF_4強誘電体薄膜をそれぞれ独立したチャンバで形成する2成長室構成の分子線エピタキシ-(MBE)システムを用いた。まず、BaMgF_4薄膜の結晶性が良好で、かつ強誘電軸(a軸)を含む(140)配向したBaMgF_4薄膜を得るためには550℃が最適であることが明らかにした。次に高電子移動度トランジスタ(HEMT)で用いられるAlGaAs/GaAs変調ドープ構造上に強誘電体であるBaMgF_4(140)配向膜を成長し、高い成長温度では界面で相互拡散が起こるために2次元電子ガスの電子移動度が劣化することが明らかにし、BaMgF_4薄膜の成長温度が550℃において最も優れた特性が得られることを示した。次年度はこれらの結果を踏まえてBaMgF_4膜質の改善とデバイス作製プロセスの確立を行った。界面での相互拡散を抑制するため、基板を高温に保持する時間を極力短くした2段階成長法を新たに提案した。本手法では高温で薄いBaMgF_4(140)配向膜を成長し、その後300℃という低温でBaMgF_4薄膜を形成する。この方法では、成長後の膜は強誘電性を示さないが、成長後にアニール処理を行うことで、強誘電性を示し、かつ界面の相互拡散の小さいBaMgF_4薄膜を形成することができた。また、従来はエッチング工程におけるBaMgF_4薄膜の劣化が問題であったが、従来からのウエットエッチング法に代わり反応性イオンエッチング(RIE)法を採用することで、BaMgF_4薄膜の劣化を抑制できることを明らかにした。以上の結果を踏まえて、強誘電体ゲートHEMTを試作し、トランジスタ動作を初めて確認した。
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