研究課題/領域番号 |
07455152
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
松本 智 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00101999)
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研究分担者 |
桑野 博 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10051525)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | Si中のドーパント(B,P,Sb)拡散 / BとPの減速拡散 / Sbの増速拡散 / Si_3N_4 / Si構造 / Si_3N_4膜応力 / Si中の圧縮歪 / 過剰空格子点の発生 / 格子間原子拡散機構成分 / シリコン / 不純物拡散 / 点欠陥 / 空格子点拡散係数 / 圧縮応力 / 空格子点 / 窒化膜応力 |
研究概要 |
LSIプロセス技術のなかで、ドーパント拡散の制御は、その濃度分布がデバイスシミュレーションの入力データとなるため殊に重要である。ドーパントの拡散は、空格子点や格子間原子などの点欠陥を介して行われるので、点欠陥の挙動を明かにすることが必要となる。本研究では、このような観点から、Si基板において表面から導入した点欠陥がB,P、Sbなどのドーパント拡散に及ぼす影響、点欠陥と積層欠陥との相互作用、導入した点欠陥の拡散係数の決定、あるいはドーパントの拡散機構の解明などを明らかにすることを目的とした。 はじめに、Si_3N_4膜を堆積させたSi基板構造において、熱処理によりSi_3N_4膜中に発生する応力を走査レーザー法により評価した。膜中には伸張応力が、またSi基板表面には圧縮応力が発生する。続いて、Si_3N_4膜下のSi基板中のドーパント拡散および積層欠陥との相互作用を調べた。BおよびPは減速拡散を示し、一方、Sbは増速拡散を示し、また積層欠陥が消滅することが明らかとなった。さらに、陽電子ビーム消滅法により、圧縮応力を受けたSi基板には、過剰な空格子点が存在することを確認した。従って以上の結果は、熱処理中にSi_3N_4膜下のSi基板表面から導入された過剰な空格子点が、格子間原子と再結合し、格子間原子濃度の不飽和を生じさせ、このため上記の結果が得られたと言える。また、B,P、Sbの拡散において、格子間原子が拡散機能において関与する割合(f_1)を決定した。Bでは1、Pでは0.96、Sbでは0であった。
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