研究概要 |
1.未利用エネルギー活用システムの体系化とその導入効果の推定;地域の環境負荷低減に寄与しうる地域冷暖房システムの熱源として,火力発電所,清掃工場,下水処理場等を体系化して,賦存熱源立地を考慮した将来的環境負荷提言効果についての推定を行った. 2.地理情報システム(GIS)を活用した空間データベースの構築:土地利用構造・熱需要構造等の情報を空間レイヤデータ化し,必要に応じてセグメント化して解析できるプロセスを開発した.さらに,出力の地図化・グラフィック化など解析結果表示の高度化を図り,また,エネルギーの需要供給バランスや,将来的な施設立地予測,最適な立地構造モデルについてGIS上で操作するシステムを構築した. 3.地域熱需要算定サブシステムの構築:細密数値情報,自治体発行の地域メッシュデータ等の空間情報を用いて,建物施設毎,街区毎の熱需要を推定するサブモデルを構築した. 4.地域冷暖房整備条件の体系化;地域冷暖房事業のエネルギー収支構造,熱供給容量変数,エネルギー利用効率係数,熱搬送の距離減衰係数等,基盤システムに関わるパラメータと経済的にフィージブルな将来的稼働規模,稼働効率等を実証的にあきらかにした. 5.大阪市域のケーススタディを通じての政策変数の感度分析;土地利用コントロール施策等を操作変数として,高効率熱供給事業の整備推進と地域単位での環境負荷低減への影響を評価した.
|