研究課題/領域番号 |
07455216
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
時松 孝次 東京工業大学, 工学部, 教授 (50134846)
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研究分担者 |
社本 康広 清水建設(株), 技術研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 杭 / 相互作用 / 地盤変位 / 応答変位法 / 遠心載荷 / 地震 / 曲げモーメント |
研究概要 |
1995年兵庫県南部地震における地盤の液状化と杭基礎建物の被害を調べ、地盤条件・入力条件との関係について検討した。その結果、液状化発生条件・液状化後の地盤変形量と地盤特性の関係を示した。また、杭の被害要因として上部構造からの水平力と転倒モーメント、地震時の地盤のせん断変形、地盤破壊による支持力の減少、地震後の地盤の側方流動の4つがあることを示した。さらに、傾斜計調査、孔内カメラ検査により、地中部の埋立層と沖積層の地層境界付近の杭体に被害が出ていることを確認し、応力解析から地盤変形の影響が大きいことを確認した。 次に、相似則をより満足させることの出来る遠心力載荷装置を用いた地盤・杭基礎・構造物系の振動実験を行い、杭の曲げモーメント、せん断力、土圧と地盤-構造物系の相対変位を求めることで、地盤変位と構造物慣性力が杭に及ぼす影響について検討した。その結果、杭の曲げひずみを発生させる要因として、構造物慣性力と地盤変形の影響があることを確認した。さらに、両者の影響による曲げひずみを位相を考慮して重ね合わせることで、杭に発生する曲げひずみが予測できる可能性を示した。この際、建物の固有周期が地盤の固有周期より小さい場合は、慣性力と地盤変位を同時に、両者がほぼ等しい場合には別個に評価できる可能性を示した。 以上の研究成果に基づいて、液状化地盤における杭の設計で考慮すべき応力条件とその経時変化を明らかにするとともに、液状化過程における地盤変位の推定法、地盤変位を考慮した杭応力の推定法を提案した。さらに兵庫県南部地震で被害を受けた杭、受けなかった杭についての解析・検討から、提案手法の有効性と適応限界を考察した。
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