研究課題/領域番号 |
07455244
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
大岡 敏昭 熊本県立大学, 生活科学部, 教授 (10131963)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 武士住宅 / 都市独立住宅 / 配置・平面原理 / 明治以降 |
研究概要 |
現代の都市独立住宅の配置・平面は、屋敷入口の向きの違いにかかわらず、何れも、住宅は屋敷の北に詰めて南側を精一杯空けている。住宅平面においても、座敷、今などの居室を南面し、北には、台所、風呂、便所などの水まわり空間を配置するという南方位重視の考えである。その結果、対社会、対自然に関してきわめて閉鎖的、画一的になっている。これに対して、都市独立住宅の源流である江戸時代の武士住宅の配置・平面は、大きく異なっていた。それは、屋敷入口の向きの違いに関係なく、配置においては屋敷入口側を表とし、それに向けて、表庭-住宅の接客空間(座敷-玄関)-住宅の家族生活空間(居間、茶の間など)-裏庭という構成原理であった。そして明治以降〜昭和戦前期までの都市独立住宅に、その原理がどのように継承され、変化していったかを福岡、津山、弘前、金沢の4市を対象にして明らかにした。その要点は次の如くである。 (1) 方位に関係なく、座敷を表に、裏に家族生活空間を設けるという正面型の原理は、明治以降昭和戦前期の都市独立住宅まで強く継承していた都市は、津山、ふつおか、弘前の3都市である。これに対して、金沢市では、裏に座敷を設けるという特異な変化をしている。これは、この地域の前土間型への回帰現象とみられる。 (2) 表庭と裏庭の2つの庭を設け、各居室がそれに連続的開放的につながるという原理も武士住宅の特徴であったが、同じく、明治以降昭和戦前期までの都市独立住宅に継承されている。
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