研究課題/領域番号 |
07455267
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
渡 孝則 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (10136541)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 反応溶浸 / セラミックス繊維 / アルミナ / アルミニウム / 複合体 |
研究概要 |
Al_2O_3粒子及び繊維、ZrO_2繊維、SiCウイスカー及び繊維、Si-Ti-C-O繊維を添加したプリフォームに溶融Alを反応溶浸させる方法により、セラミックス繊維強化Al_2O_3/金属複合体の製造を試み、次の知見を得た。(Al_2O_3プリフォーム)(1)パイレックスガラスを添加し、1050°C、3時間で混合成形体(厚さ5mm)に浸透できた。(2)本溶浸プロセスによりAl_2O_3/Al/Si複合体が得られ、気孔率50%の成形体を気孔率4〜10%にまで緻密化できた。(3)複合体の曲げ強度はSiCウイスカーの仕込み量とともに500MPaから309Mpaに低下したが、破壊靭性値は3.8Mpa・m^<1/2>から4.5Mpa・m^<1/2>に増大した。(4)SiC繊維を5wt%の繊維を含む複合体では、曲げ強度:403Mpa,破壊靭性値:3.1Mpa・m^<1/2>となった。(5)Al_2O_3繊維成形体を含む複合体では、曲げ強度:360Mpaとなった。(陶土プリフォーム)(1)陶土/Al_2O_3粒子焼結体への溶浸深さは反応温度に対して極大を示した。得られたAl_2O_3/Al/Si複合体の曲げ強度及び破壊靭性値は、それぞれ240MPa,4.3MPam^<1/2>となった。(2)ZrO_2繊維を添加した場合、Alの溶浸速度は低下し、ZrO_2がAl及びSiO_2と反応しAl_2O_3/Al/Si/ZrSi_2複合体が得られた。本複合体の曲げ強度はZrO_2繊維添加量とともに360MPaから110MPaへと低下したが、破壊靭性値は3.3〜4.2MPam^<1/2>とほぼ一定の値を示した。(3)Si-Ti-C-O繊維添加の場合、繊維添加量とともに曲げ強度は240MPaから70MPaまで低下したが、破壊靭性値は3.3MPam^<1/2>から6.6MPam^<1/2>まで増加した。以上より、セラミックス繊維の種類及び形態により溶浸速度が大きく影響され、また機械的特性も変化することが分かった。一般に、繊維を添加することにより複合体の気孔率が増加し、曲げ強度は低下した。溶浸反応に不活性な繊維を用いることにより、破壊靭性値が向上できることが分かった。
|