研究課題/領域番号 |
07455270
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山岡 仁史 京都大学, 工学研究科, 教授 (80026004)
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研究分担者 |
松本 幸三 京都大学, 工学研究科, 助手 (90273474)
松岡 秀樹 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40165783)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | クライオジェニック(極低温) / 先端複合材料 / 高分子材料設計 |
研究概要 |
本研究は、極限材料の一種であるクライオジェニック(極低温)領域で使用可能な先進複合材料を開発することを最終目標とし、そのために、必要な基礎的知見を集積して、材料設計の指針を与えることを目的とした。初年度の実験結果から、高分子材料の化学構造と低温特性との関係については、一般に、結合角を変化し得るような主鎖骨格をもつポリマーがより優れた低温特性を示すように見受けられ、この理由は分子鎖のセグメント運動が凍結された場合においても、変形が主として高分子鎖中に存在する原子価角の変化によって保持されるためであると考えられた。第2年度は、ポリマーの結晶化度とクライオジェニック特性との関係について検討したが、この問題は複雑であり例えばポリフェニレンスルフィドの場合は、フィルムの成形温度により結晶化度とともに架橋密度も変化し、それらがクライオジェニック特性と密接に関連することを見出した。また、現在までに報告例のないフッ素化芳香族ポリイミドについても調査し、この系列のポリマーが優れた特性をもち、クライオジェニック用複合材料をマトリックス樹脂として有望な材料であることを明らかにした。さらに、複合材料のクライオジェニック特性は、マトリックス樹脂および強化材の種類、あるいは強化材の充填率に依存するだけではなく、強化材表面の処理方法や複合材料を成形する時の加工条件、とくに成形温度と時間および圧力に大きく影響されることが確かめられた。これらの結果は、クライオジェニック先端複合材料を設計するための極めて有用な知見である。
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