研究課題/領域番号 |
07455289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
永井 宏 大阪大学, 工学部, 教授 (80029206)
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研究分担者 |
勝山 茂 大阪大学, 工学部, 助手 (00224478)
真島 一彦 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029270)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
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キーワード | 熱電材料 / β-FeSi_2 / メカニカルアロイング / ナノコンポジット / 熱起電力 / 電気抵抗 / 熱伝導率 / 粉末冶金 / 焼結材料 |
研究概要 |
熱電素子材料の性能指数Zは、Z=Q^2/κρ(Q :熱起電力、κ:熱伝導率、ρ:電気抵抗)で表わされ、性能を向上させるためには、Qを増大させ、κ・ρを小さくすることが必要である。 本研究では、熱電材料β-FeSi_2の熱電特性の向上を、1)金属相微粒子の分散による電気抵抗の低下および、2)セラミックス微粒子分散およびMAの結晶粒微細化効果による熱伝導率の低減の立場から検討した。得られた成果を要約すると、以下の通りである。 1)MAおよびMG法の活用によって、ZrSi(金属相)あるいはSiC相(セラミックス相)を微細に分散したβ-FeSi_2の熱電特性は、無分散の場合に比して格段に優れており、分散粒子の効果が明確となった。分散粒子は、β-FeSi_2結晶粒サイズの微細化による熱伝導率を低下させる効果および金属相分散の場合には電気抵抗を低下させる効果を示すことが明らかとなった。 2)FeSi_2にSi及び」Cを添加して、メカニカルアロイング(MA)することによって、β-FeSi_2相中にSiC超微粒子を均一・微細に分散させることに成功し、その結果、熱起電力および電気抵抗には殆ど影響することなく熱伝導率を著しく低下させることによって、性能を大幅に向上させることができた。その効果は、Mnを添加したP型β-FeSi_2の場合に顕著であった。 3)SiC微粒子は、β-FeSi_2の結晶粒界のみならず、結晶粒内にも極めて微細・均一に分散しており、そのサイズは20〜30nmであった。 4)CoおよびMnをドープしたN型およびP型β-FeSi_2へのZr添加の効果は、無添加β-FeSi_2へのZr添加の効果に比較すると顕著ではなかった。これは複合添加によってキャリアー濃度が著しく変動したためであると考えられる。
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