研究課題/領域番号 |
07455326
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
本田 裕之 (本多 裕之) 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70209328)
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研究分担者 |
若林 俊彦 名古屋大学, 医学部, 助手 (50220835)
吉田 純 名古屋大学, 医学部, 教授 (40158449)
小林 猛 名古屋大学, 工学部, 教授 (10043324)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 温熱療法 / 磁性微粒子 / リポソーム / 腫瘍 / インターフェロン / 遺伝子 |
研究概要 |
磁性微粒子を発熱体として利用するガンの温熱療法を提案している。特に本研究では温熱単独療法だけでは残存する細胞群を殺傷し完全緩解に持ち込むため、局所注入による効果の確認、インターフェロンβ遺伝子の同時投与による併用効果(温熱遺伝子療法)、抗ガン剤封入リポソーム同時投与による併用効果(温熱化学療法)について検討した。 (1).磁性微粒子封入リポソーム(マグネトリポソーム)のガン細胞への吸着量を高めるため正電荷を与える脂質TMAGを組み込んだ新規マグネトリポソームを作製した。in vitro試験でガン細胞へのターゲティング量を調べ、発熱量との関係を明らかにした。(2).生体親和性の高いポリエチレングリコールなどのポリマーで微粒子を被覆し、その表面に脳腫瘍特異的抗体を共有結合した微粒子を作製した。担ガンマウスの尾静脈から投与したところ腫瘍部分のみに特異的に集積することが確認でき、磁気共鳴イメージング(MRI)用の造影剤として機能することがわかった。(3).高温作動型プロモーターの下流にインターフェロンβの構造遺伝子をつないだプラスミドを作製し、リポソームに封入した。脳腫瘍株化細胞をモデル細胞として、作製した遺伝子封入リポソームを導入し、インターフェロンβの一過性発現及び抗腫瘍効果を確認した。(4).磁性微粒子封入リポソーム(マグネトリポソーム)をラット脳腫瘍株化細胞T-9に投与し、実際に高周波磁場発生装置を用いて試験管内(in vitro)温熱実験を行った。投与4時間後に50pg/cellのマグネタイトが取り込まれ、384Oe、40分の高周波磁場処理により80μlのT-9細胞は完全に死滅した。(5).担ガンラットを用いた生体内(in vivo)温熱実験を行った。ラット皮下に形成したガン組織に上記マグネトリポソームを高濃度で局所投与し、複数回の高周波磁場処理により腫瘍の退縮を確認した。
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