キーワード | 表面分析 / 非破壊分析 / 電圧を発生する部分,絶縁体,真空の3条件がそろえば,このような帯電によるX線を発生させる事ができる.従って,小型の電圧発生部を工夫すれば,小型のX線発生装置を作る事ができる.一方で,真空をやぶれば,X線発生は止まるので安全である.放射性同位元素のように法的規制を受けず,しかも,被曝する危険や,廃棄の点で利便性のある放射線源としての応用の可能性もある. |
研究概要 |
分析化学においては,あるいは,自然科学および工学においては,表面の化学状態や元素組成を調べる場合、その分析表面に直接プローブ粒子(または量子)を照射して,その応答として得られる信号を,やはり表面側から観測するというのが常道となっている.時には,信号を,分析面の裏側から検出する光音響分光分析法や,超音波,透過X線を用いた分析法・非破損検査法もあるが,一般的には,表にプローブ粒子(量子)を照射し,表から信号を検出する事によって,表面分析を行なう.しかしながら,分析化学の一研究分野であり,また最も重要な研究分野の一つとして,新しい分析方法の開発が挙げられる.何らかの新しい分析方法の開発のためにも,裏側から表の物質情報を取得する方法に関して,もっと積極的に努力を行なってみるべきである,というのが本研究の目的である.試行錯誤によって様々な方法を試みた.列挙すると,仕事関数測定,放射光吸収X線分光,光音響分光,放電・帯電現象の利用などを試みた. 今回の研究によって,以下の3つの重要な成果が得られた. (1)帯電によるX線の発生. (2)電子に触発された電界放射によるX線の発生. (3)試料電流を用いた表面および微粒子表面分析法の開発.
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