研究課題/領域番号 |
07455360
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 潤一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30127170)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 電子移動 / 有機合成 / 電解酸化 / 電子補助基 / 電解 / ケイ素 / スズ / 電解還元 |
研究概要 |
われわれは電子移動反応における新しい方法として電子補助基という概念を提唱している。電子補助基は基質を電子移動に対して活性化するとともに、電子移動で生成した活性種の化学的な反応を制御するための補助基である。 ケイ素、スズおよびイオウがヘテロ原子化合物の酸化においてすぐれた電子補助基となることを見出した。とくに電子補助基の概念は酸化的な炭素-炭素結合形成に有効であり、スズやイオウを電子補助基として電解酸化による炭素-炭素結合形成反応をいくつか開発した。 電子補助基の酸化還元電位の差を利用して電子補助基を区別することができるので電子補助基の概念は有機分子の選択的な変換にも有用であることを明らかにした。 さらに電子補助基の作用機構も明らかにした。ケイ素やスズの場合には炭素-金属σ軌道とヘテロ原子の非結合性p軌道との相互作用によりHOMOレベルが上昇することにより電子移動が促進されるのに対して、イオウの場合には電子移動はイオウ原子からおこることがわかった。 このように、電子補助基が電子移動反応を制御して望む反応を選択的に進行させるための道具として有用であることを明らかにした。そして、電子補助基をもちいた有機合成反応を開発し、電子補助基が有機合成に有用な方法論を提供することも明らかにした。
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