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イネ乳酸脱水素酵素およびアルコール脱水素酵素遺伝子の嫌気ストレス下の発現

研究課題

研究課題/領域番号 07456004
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 育種学
研究機関東京大学

研究代表者

高野 哲夫  東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 助教授 (30183057)

研究分担者 武田 元吉  玉川大学, 農学部, 教授 (90134501)
研究期間 (年度) 1995 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワードアルコール脱水素酵素 / 乳酸脱水素酵素 / 嫌気ストレス / ADH / LDH / 耐湿性 / 解糖系 / 遺伝子発現 / 嫌気条件 / 冠水耐性 / 発酵
研究概要

嫌気条件下では、ピルビン酸を基質として、最終的にエタノールに至るエタノール発酵と、乳酸に至る乳酸発酵との2つの経路が働く。イネを用いて発酵の最終段階に働くアルコール脱水素酵素(ADH)と乳酸脱水素酵素(LDH)の遺伝子発現について解析した。
1.ADHについて
ADH欠失突然変異体の解糖系における生理的から、ADH活性の低下による補酵素NADの低下に起因するフルクトース1,6二リン酸の蓄積が見られた。(2)ADH欠失突然変異体においてADH活性は、根に局在していた。また、アイソザイムとしてADH2のホモダイマーのバンドだけが検出され、野生型で強く検出されるADH1のバンドが検出されなかった。(3)ノーザン解析によって、突然変異体においてもADH1遺伝子は正常に転写されていることがわかり、転写後の要因によって突然変異体のADH1活性が欠失する事が明らかになった。(4)突然変異体の冠水耐性は野生型と比較して劣ることがわかり、ADHはイネの冠水耐性に関して重要な役割を果たしていることが示唆された。
2.LDHについて
(1)LDH遺伝子をクローニングして全塩基配列を決定した。5'-RACE法により、LDH遺伝子の転写開始点は翻訳開始コドンから129塩基上流であることが分かった。ゲノミックサザン分析では、LDH遺伝子がシングルコピーであることが強く示唆され、動物やオオムギなどと異なることが分かった。(2)ノーザン解析の結果、嫌気処理後mRNAレベルは6時間後まで著しく増加し、その後は急速に減少、処理24時間後には処理前のレベルに戻った。過剰なLDH活性は乳酸の蓄積の結果pHを急激に低下させ植物体に悪影響を及ぼすので、イネLDH発現がtransientであることはイネの持つ耐湿性と関連のある可能性があると考えられた。(3)RFLPによる連鎖解析により、LDH遺伝子は第6染色体の末端にマッピングされ、その遺伝子座はLdhと命名された。

報告書

(4件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] Matsumura, H.: "A rice mutant lacking alcohol dehydrogenose." Breed.Sci.45. 365-367 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Matsumura, H.: "Effect of submergence on alcohol dehydrogenase deficient mutant seedlidg in rice." Abstracts of 2nd International Crop Science Congress. 40- (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Matsumura, H.: "Adh is transcriptionally active in a rice mutant with reduced ADH activity(rad)." Theor.Appl.Genet.(印刷中). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Li, T.: "Structural analysis and anaerobic expression of a gene for lactate dehydrogenase in rice" Gene.(印刷中). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Matsumura, H et.al.: "A rice mutant lacking alcohol dehydrogenase" Breed.Sci.45. 365-367 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Matsumura, H.et.al.: "Effect of submergence on alcohol dehydrogenase deficient mutant seedling in rice" Abstracts of 2nd International Crop Science Congress. 40. (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Matsumura, H.et.al.: "Adh1 is transcriptionally active in a rice mutant with reduced ADH activity (rad).Theor.Appl.Genet.in press" Theor.Appl.Genet. (in press). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Li, Tao et, al.: "Structural analysis and abaerobic expression of a gene for lactate dehydrogenase in rice" Gene. (in press). (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Matsumura,H.et.al: "Adh 1 is transcriptionally active in a rice mutant with reduced ADH activity (rad)." Theor.Appl.Genet. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 松村英生: "冠水条件下のイネ発芽種子の子葉鞘伸長とアルコール発酵の品種間差異" 育種学雑誌. 46別1. 163 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Hideo Matsumura: "Effect of Submergence on alcohol dehydrogenase(ADH)deficient mutant seedlings in rice." Abstracts of 2nd Crop Science Congress. 40 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H. Matsumura: "A rice mutant lacking alcohol dehydrogenase" Breeding Science. 45. 365-367 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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