配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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研究概要 |
RFLP地図は利用場面が多いが,日本型イネの間でのRFLP地図の利用は皆無といった状況である.そこで、本研究では,「日本型イネ間のDNA多型検出とマップの作成」を計画した.以下,概要を示す. 日本型品種間の交配(「台中65号」/「日本晴」)による雑種後代F_2を用いたDNAマーカー連鎖地図の作成を目的とし,RAPD・RFLP分析を用いてマーカーの集積を行った.800種類のRAPDプライマー検索から64個のRAPDマーカーとRFLPマーカー12個を同定した.これらの連鎖分析により合計67マーカー(RAPDマーカー58個,RFLPマーカー9個)からなる13個の連鎖群が得られた.RFLPマーカーと座乗染色体を特定づけたRAPDマーカーから,12個の連鎖群が染色体2と7を除く10本の染色体に対応することを推定した.さらにはF2マッピングに供試したF2集団100個体をもとに,単粒系統法(1個体から採種した1粒の種子から次代を育成)により世代を進め,得られたF7世代95系統のうち,88系統をマッピングに供試した.その結果,67マーカー(RAPDマーカー57個,RFLPマーカー10個)からなるRAPD/RFLP連鎖地図を作成した.このはF7世代はほぼ固定系統集団であるので,今後DNAマーカーを日本型イネ間でDNAマーカーをマップする時に,強力な武器となる. また,得られたRAPDマーカーを用いて福岡県農業総合試験場で維持管理している日本型水稲20品種の品種識別を試みた.16種類のプライマーを用いたDNAフィンガープリンティングの結果から,20品種を識別できる6個のRAPDマーカーを選定した.これらのRAPDマーカーは簡易抽出したDNAを使用したときにも検出され,DNA簡易抽出法の適用が可能であることがわかった.
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