研究課題/領域番号 |
07456112
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業機械学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山崎 稔 (山さき 稔) 京都大学, 農学研究科, 教授 (00026460)
|
研究分担者 |
清水 浩 京都大学, 農学研究科, 助手 (50206207)
笈田 昭 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10026461)
中嶋 洋 京都大学, 農学部, 助手 (80172302)
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
キーワード | 走行装置 / 農業ロボット / 不整地走行車両 / 乗越え / 畦 / 水平制御 / 電気駆動 / 乗り越え / 段差 / 農用車両 / シミュレーション |
研究概要 |
本研究では軟弱地盤や一般畑地に適応する農業ロボット用走行装置開発ための基礎的な知見を得るため走行性能、旋回性能などの基本的性能に着目して新たな走行装置形態を提案することを目的としている。そこで、文献調査、車両の試作、実験による性能評価を行った。 試作した車両の特徴は、畦や障害物などの乗越えの際にも車両上部のプラットフォームを水平に保ち、かつ走行路面の凹凸を吸収し鉛直方向への変動を抑えることである。そこで、文献調査や考案車両の机上での検討を行った結果、3車軸6輪をベースとした1/3スケール車両を開発した。車両前部に設置した超音波センサが路面高さの変化を検知する。各車輪は空気圧シリンダによって上下方向への移動が可能で、これら車輪の高さを超音波センサの信号をもとに制御することによって乗越えや路面凹凸の吸収を行う。また、車輪の上下動作に伴う前後方向への車体の傾斜を回避するために車体内部に移動パレットを設置し重心位置の積極的な移動を行った。車輪の位置制御には不感帯をもつオン/オフ制御を採用し、この不感帯幅は予備実験より決定した。 車両の乗越え性能を評価するため、幅1800[mm]、長さ2100[mm]、高さが100、180、210[mm]の障害物を製作しこれを畦と見立てて乗り越え実験を行った。その結果、車両はいずれの高さの畦も円滑に乗越えることができた。プラットフォームの水平の程度はピッチ角センサの出力値を定量的に評価する方法で行ったが、車体各部の動作に起因する衝撃が出力値にも現れており、適切な信号処理を行う必要があることが判明した。また、超音波センサの信号は畦の前端および終端を検知し、そのときの検出高さを制御に利用しているだけであるが、路面の変化状況に対応した乗越え動作を行うには路面までの距離を連続的に計測しつつ車輪位置の制御を行う必要があることは当然である。さらに、車輪に作用する荷重に耐えられずに車体の一部が沈下することによる車体の傾斜が観察されるが、これは車体を支える空気圧シリンダが発生する力が十分でないことを示しており、圧搾空気を常に高圧に保持することや空気圧シリンダの受圧面積を増加させるなどの対策が必要であることが明らかとなった。
|